研究課題/領域番号 |
18K11948
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
真鍋 陸太郎 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (30302780)
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研究分担者 |
水越 伸 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 教授 (60219623)
宮田 雅子 愛知淑徳大学, 創造表現学部, 准教授 (20431976)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | コミュニティ・アーカイブ / コミュニティ情報 / 地域 / 持続可能性 |
研究実績の概要 |
本研究は次の4つの内容から総括をおこなう計画で進めている。 (1)コミュニティ情報の収集その1「DST技法の発展的開発とワークショップ技法の検討・実践」。(2)コミュニティ情報の収集その2「インターネットを経由したコミュニティ情報収集の検討・実践」。(3)コミュニティ情報の蓄積「収集したコミュニ ティ情報の蓄積方法の検討・実装」。(4)コミュニティ情報の活用「アーカイブされたコミュニティ情報の利活用の検討・実践」 これまで2つの実践研究を進めている。上述に該当する部分を( )で示している。 1つ目の実践研究は東京都文京区での「あなたの名所ものがたり」である。この実践では、より「個人的なコミュニティ情報」のDST技法による収集方法を改良してデジタル化したものを蓄積する方法を進めてきた(1)(3)。また、ワークショップの記録を地図、テキスト、音声、映像としてweb上に公開している(4)。なお、映像による市民とのコミュニケーションの場として用意していた文京映画祭(2020年3月6日)が2019年度は中止となった。 2つ目は、東京都大田区の大森山王商店街での商店街をまちづくり情報拠点にするための実践である。吊り下げ型デジタルサイネージ「まちまど」へ掲載するコミュティ情報を毎月更新するための編集会議を組織し情報を蓄積するとともに(1)、地域情報を収集・編集・提示する一連の活動を包含した「大森ショートムービーコンテスト」およびそのためのムービー作成ワークショップを開催してコミュニティ情報に関する活用を進めた(1)(4)。 また、総括にあたるコミュニティ・アーカイブの「デザイン」として、その試行的実践の場として、行政での可能性を検討するために本研究会メンバーと自治体とで構成された研究会設立を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実践は概ね順調に進んでいるが、3月に開催予定だった文京映画祭が中止になるなど新型コロナウイルス感染症拡大によるコミュニティ情報の対面による交流場面についての代替手段等を検討する必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は新型コロナウイルス感染症拡大によりこれまで実践してきた対面型のコミュニティ情報交流のための場を用意することが難しいことが想定される。そのための代替の場を検討するとともに、上述の(2)コミュニティ情報の収集その2「インターネットを経由したコミュニティ情報収集の検討・実践」を特に重視して研究を進めることとしたい。 また、総括にあたるコミュニティ・アーカイブの「デザイン」の検討のために、その試行的実践の場として、行政での可能性を検討するために自治体関係者も含んだ研究会を設立する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
物品費については、コミュニティ情報を収集するための機材等の購入は予定通り進んでいる。それら機材を用いて、今後、アーカイブシステム(オンライン)の構築を進める計画である(その他経費)。また、オンライン上のコミュニティ情報の取得を補助員とともに実施する計画を立てている(謝金)。 旅費に関しては、対面での国内打合せの回数が減少したこと、および海外発表の機会がなかったことから余剰しているが、今後、国際会議(海外)での発表を予定している。
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