研究課題/領域番号 |
18K11949
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
萩野 紀一郎 富山大学, 学術研究部芸術文化学系, 准教授 (70242005)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | デザイン/ビルド / 建築教育 / 建築意匠 / 身体性 / リアリティー / 素材・質感 / 原寸大・スケール感 |
研究実績の概要 |
2020年度は、新型コロナウィルスの影響で、実施内容の変更を余儀なくされた。特に、研究成果の発表として2020年9月に実施する予定で準備を進めていた日本建築学会大会パネル・ディスカッション「手で考えて身体でつくる-デザイン/ビルド建築教育の可能性」が2021年9月に延期となった。 また、ヨーローッパおよびアメリカへのデザイン/ビルド教育の実例現地調査も遂行ができず、新型コロナウィルスが収まるまで延期せざるを得ない状況となった。 一方、そのような状況下でも可能なことだけは、引き続き活動を続け、特にオンラインを用いての国内および海外のデザイン/ビルド建築教育を実施している教育機関や教育者との情報交換や交流を頻繁に行った。具体的には、ユタ大学大学院の"Design Build Bluff"という大学院の授業へは、1セメスター5月~7月まで週3回オンライン授業に参加し、デザイン/ビルドを実施する前段階の設計過程を指導しながら調査し、9月~11月に現地でのデザイン/ビルド作業時には、数回の重要なポイントにオンラインで講評や調査を実施した。また、その他、トリノ工科大が主催する"Rehabilitaion of Traditional Heritage and Local Development" というシンポジウムにパネラーとして参加し、ヨーロッパやアメリカだけでなく、アフリカや南アメリカでの地域に根差したデザイン/ビルド・プロジェクトについての情報を得て、意見交換を行った。その他、国内での様々なオンラインセミナー、海外の大学でのレクチャーにおいて、デザイン/ビルド建築教育に関する発表や講義を実施した。 研究成果としては、日本建築学会大会学術講演集に、「デザイン/ビルド建築教育研究・その1 -富山大学芸術文化学部の「椅子」・「シェルター」づくりから始める設計教育-」を寄稿・受理された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルスの影響で、現地調査の実施ができず、成果発表の機会が延期されたため。
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今後の研究の推進方策 |
2021年9月に日本建築学会大会において、昨年度予定していたが延期されたパネルディスカッション「手で考えて身体でつくる-デザイン/ビルド建築教育の可能性」を開催し、主旨説明およびコーディネーター、企画責任者として実施する。ただし、新型コロナウィルスの影響でオンライン開催となる。 また、日本建築学会建築教育委員会のデザイン/ビルド教育ワーキンググループを主査として企画運営し、様々なデザイン/ビルド教育に関わる方々との情報交換・意見交換・調査分析を行う。 新型コロナウィルスによる移動制限がなくなり次第、アメリカおよびヨーロッパへ現地調査へ行く準備を進め、状況が許せば実施する。また、実際に現地へ行けない状況においては、オンラインでの調査や情報収集を継続する。 また、これまで収集した情報を整理・分析し、日本建築学会などでの発表など、成果をまとめる作業を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスの影響のため、遂行できないことが多くあり遂行を見送った内容も多いため、研究期間を延長した。 2021年度も、新型コロナウィルスの状況を見ながら研究を実施し、海外での調査旅費および学会大会での成果発表にかかる費用などに使用する。
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