蛍光色を用いた機能的デザインによる林業死傷事故の予防低減を本研究の目的とした。JIS T8127およびEN1150で規定される12の蛍光色について森林内の光環境(可視光・紫外光)、樹木など森林内の物体の色彩値、色差・輝度差の比較を基に森林環境で有効な高機能性蛍光色を算出した。その結果、蛍光オレンジ・黄・ピンクは色彩の分離が概ね大きく、用いやすい。ただしスギ樹皮など茶色成分が多い環境ではオレンジ・黄の分離は低下する。そこで無彩色あるいは反対色によるバッファ領域の隣接配置による周囲からの切り離しが有効である。また積雪時には紫外光の雪面反射を利用できる脚部への蛍光色配置が効果的であることが判った。
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