研究課題/領域番号 |
18K11957
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研究機関 | 公立はこだて未来大学 |
研究代表者 |
原田 泰 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (00272188)
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研究分担者 |
宮田 義郎 中京大学, 工学部, 教授 (00239419)
横溝 賢 札幌市立大学, デザイン学部, 准教授 (10707243)
元木 環 京都大学, 学術情報メディアセンター, 助教 (80362424)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | デザイン実践の記録 / デザインプロセスの視覚化 / 地方都市型のデザイン / 活動構成型デザイン |
研究実績の概要 |
研究プロジェクトの最終年度として、活動の街目、振り返り、成果報告のための研究会を計画していたが、COVID-19禍の影響を受け、ほとんど具体的な活動を進めることができなかった。研究メンバーそれぞれは、学会への投稿によって昨年度の活動のふりかえりやまとめは行うことができた。現在、SNSを用いたオンラインミーティングを通して、最終的な研究のまとめ作業に入っている。このような状況下での今年度の実績として以下を挙げる。 COVID-19禍の制約の中で、限定的なフィールドワークや対話を行い、デザインプロジェクトの始まりに特に注目した複数のデザイン実践プロジェクトを進めた(2021年度、学会発表予定)。並行して、これまでの活動から見えてきた、社会実践型デザインの理論についてのまとめ作業に入った(2021年度、論文投稿予定)。本研究チームに参加して博士論文を執筆していた大学院生(研究代表者が指導教員を務めていた)が本研究プロジェクトの枠組みのなかで博士論文を完成させ、従来の課題解決型デザインから活動構成型デザインという、本研究メンバーたちが探っている社会実践デザインの形の例を示してくれたことも、プロジェクトの成果にあげたい。 次年度に繰り越した活動の概要は以下のとおりである。「社会実践型デザイン」の事例収集としては、前年度までの活動の振り返りという形で、資料作成を行うとともに、個別に主に日本デザイン学会に向けて学会発表投稿などを行う。様々な実践を俯瞰し、社会実践型デザインの理論化を試みるアプローチについては、昨年の成果である日本デザイン学会特集号の掲載内容、さらないはこの特集号発行後の進展内容をもとに、まとめ作業に取りかかり始めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究実践の概要でも述べたとおり、COVID-19禍への対応のため、研究プロジェクトは大幅に遅れることとなった。本研究プロジェクトの前提でもある社会実践デザインは、デザイナーが現場に入り込んで活動していくことを前提としていた。所属組織における外出制限や対象コミュニティの活動自粛などにより、当初計画していた「社会実践型デザイン」活動の継続が不可能となった。また、成果のまとめについても、対面のディスカッションを想定して計画していたため、こちらも大幅に遅れることとなった。現在は、COVID-19禍は当面治らないものと想定し、これまでの計画や方法を大幅に変更して、成果のまとめの準備を進めていいる。
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今後の研究の推進方策 |
研究成果のまとめを、投資は研究会の開催とその記録をメディアにまとめる方法で検討していた。しかし、対面んでのワークショップ形式の成果発表やでシクカッションは現実的ではなくなっている状況を踏まえ、以下のような形でのまとめを兼与党している。 オンラインミーティングによる、研究メンバー間でのプロジェクトの振り返り / ニューノーマル社会を想定した、社会実践型デザイン活動のプロトタイピングとモデル化 / 研究成果の社会への情報発信について、当初想定していた印刷メディアに囚われず、「ラジオ番組」のような音声メデイアや、映像コンテンツ、ウェブサイトなど、研究メンバーが集めれない中での共同・競争で実現できるメディアの検討と実践 以上を目標に、社会実践型デザインラボの活動、成果、理論をまとめる計画である。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19禍の影響により、当初想定した旅費や研究会開催に関わる費用が未使用である。また、最終的な成果のまとめとそのメディア化についても次年度に繰り越すこととなった。
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