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2022 年度 実施状況報告書

アクターネットワークセオリーを用いたデザイン理論構築:脱人間中心デザインへ向けて

研究課題

研究課題/領域番号 18K11972
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

水内 智英  京都工芸繊維大学, 未来デザイン・工学機構, 准教授 (70724839)

研究分担者 宮田 雅子  愛知淑徳大学, 創造表現学部, 教授 (20431976)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワードデザイン理論 / システミックデザイン / デザイン人類学 / 脱間中心主義 / コ・デザイン
研究実績の概要

令和4年度はアクターネットワークセオリーから発展的に検討したデザイン理論と方法論構築を再検証し、完了させ、国際学術誌における研究成果の発表を通じて、国際的な議論に貢献するとともに研究成果を国内外を問わず社会へ還元する期間と位置付けており、研究推進のため具体的に次のような活動を行なった。

1.アクターネットワークセオリーや関連諸理論をデザイン理論へと接続するため、関連論文や書籍を選定し、それらを基に研究会を重ね議論を深めた。
2. 昨年度実施した国際学会(IASDR 2021)での発表と識者からのフィードバック等を踏まえ、理論・方法論の再検証を行なった。加えて、人工物を介した共創によるプロダクト開発の実践事例について再検証を行い、その検証を完了した。再検証から、方法論・理論を発展的に構築した。
3. 国際誌Journal of Writing in Creative Practiceに、事例検証を踏まえた研究成果をまとめて投稿し、査読プロセスを経て掲載された。
国際研究動向と連動しつつ、日本独自の理論・方法論を構築し、さらに実践応用へと展開するためには、理論・方法論の再検証を踏まえた丁寧な研究展開が必要である。同時に研究成果は国内外問わず広く還元する必要があり、より国際的に開かれた場での成果公表が必須となる。今年度に行った一連の活動により、本研究の目的であるアクターネットワークセオリーを導入したデザイン方法論の開発と、それを支え得る基礎理論の構築完了、その社会還元に向けて、完成に近い形で研究を進めることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

1. これまで検討を重ねてきた理論・方法論の再検討を行い、モノや非人間の参加のうちに行われるデザインプロセスを理論的に把握することができた。それにより、アクターネットワークセオリーを導入したデザイン理論・方法論構築を完了に近いかたちに進めることができた。
2. 国際誌Journal of Writing in Creative Practiceへの投稿と推敲のプロセス、掲載を通じて、再検証を進めてきた理論的枠組を整え、公表することができた。その過程で、研究の完了や、更なる研究展開へ向けて重要な視座を獲得することができた。
3. 例えばSystemic Designに関する議論の高まりなど、本研究に関連する国際的な研究動向を捉えることにより、本研究の今後の発展可能性や国際連携について検討を進めることができた。

今後の研究の推進方策

1. これまでの研究に対する総括を行い、脱人間中心主義的な観点から発展的に検討を進めてきたデザイン理論・方法論構築を完了させる予定である。
2. 本研究の限界を把握し、国際的な研究動向に照らし合わせたうえで今後の研究展望を検討する。そのために、研究成果の再評価につながる複数の機会、国内外の識者とともに設ける予定である。

次年度使用額が生じた理由

(理由)
これまでの研究を再検証するために、有識者から直接助言を得る機会を設けたが、予定よりも対面での実施ではなく、オンライン通話システム等を利用しての実施が可能となった。そのために必要として計画されていた、出張旅費、人件費、物品等の費用が、令和5年度に持ち越されることとなったため。
(使用計画)
令和5年度に、理論・方法論構築を完了させ、国際的な研究動向に照らし合わせたうえで、研究を再評価し今後の研究展望を検討する予定である。それに伴い必要となる、人件費、出張旅費、物品費として使用する計画である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Enabling metadesign through an exploration of misinterpretation: Design process verification focusing on the role of objects in the actual production process2022

    • 著者名/発表者名
      Tomohide Mizuuchi, Eizo Okada, Daijiro Mizuno
    • 雑誌名

      Journal of Writing in Creative Practice

      巻: 15(1) ページ: 49-72

    • DOI

      10.1386/jwcp_00029_1

    • 査読あり
  • [雑誌論文] How “Life-Projects” and “Live-Projects” Ensure Sustainability and Autonomy of Co-design Community Development2022

    • 著者名/発表者名
      Tomohide Mizuuchi, Eizo Okada, Daijiro Mizuno
    • 雑誌名

      [ ] With Design: Reinventing Design Modes

      巻: 1 ページ: 2662-2675

    • DOI

      10.1007/978-981-19-4472-7_171

    • 査読あり

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公開日: 2023-12-25  

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