研究課題/領域番号 |
18K11978
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研究機関 | 熊本高等専門学校 |
研究代表者 |
永田 和生 熊本高等専門学校, 電子情報システム工学系AEグループ, 准教授 (70435486)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | Bookmarklet / Webと色覚特性 / 色弱 |
研究実績の概要 |
研究計画に挙げていた「課題3:強調箇所をどのように検知し変換するか?」について、追加の研究成果として情報処理学会アクセシビリティ研究会(IPSJ SIG AAC)第15回研究会(令和3年3月)へ論文「Webコンテンツの色覚バリアフリー化Bookmarkletの開発-装飾スタイルによる影響の評価-」として投稿し、採録されている。この論文では、先行研究において実装した JavaScript Bookmarklet による赤文字装飾機構に複数種類の装飾スタイルを追加し、先行研究との比較検討を行っている。その評価実験の結果、新たに 追加した装飾である「背景色の付加」と「白抜き文字」の両方において、従来の装飾である「波線の付加」 よりも誘目性向上の効果があることを明らかにした。
研究計画に述べた変換機構の「ローカルプロキシ型での実装」は、ブックマークレットという形ですでに実装を実現している。ローカルプロキシ型と比較してブックマークレットはソフトウェアのインストールも伴わず、プラットフォームを問わず動作するため、このまま継続して開発を進める。
研究計画に述べた「課題1:色弱の程度を測定する方法の考案と実証」については複数のアプローチについて検証作業を行なっているが、新型コロナウイルス感染拡大によって被験者確保が困難であったため、計画よりも進行が遅れている。そのため、研究期間を1年延長し、ひきつづき開発を進める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルスの感染拡大により、出稿を計画していた国際会議への参加を見送るなどした。また、令和2年度前半は研究作業の補助や被験者を行ってもらう本校学生が登校できなかったため、研究作業自体を計画通り進めることが困難であった。
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今後の研究の推進方策 |
一つ目として、色弱の度合いを測定する手法について、複数の手法の検討と実装、および自動化を進めたい。 二つ目として、色弱の度合いの測定から、赤色着色文字の自動検出までをシームレスに実施できる機構について実装を図りたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、出張機会が皆無となり、旅費の支出が当初計画よりも下回ったため。
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