日本語の発話文では同じ内容であっても話者や聴者等に関する様々な属性の影響を受けて発話の文体が多様に変化する.そこで応募者が開発してきた日本語の物語文における発話文のコーパスと,国立国語研究所で開発された日常会話コーパスを基礎として,文体に影響を与えると考えられる様々な属性を各発話文にタグとして追加し,発話文中の文体を構成する主要な要素を対象として統計的な手法で分析した.結果として,日本語の発話文における数種類の基本的な文体のパターンを明らかにした.またこれらの文体のパターンの利用の属性による差異や物語と日常会話による差異を明らかにした.
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