研究課題/領域番号 |
18K11995
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
河井 孝仁 東海大学, 文化社会学部, 教授 (60407997)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | シティプロモーション / 地方創生 / 成果指標 |
研究実績の概要 |
2019年度においては、2018年度に引き続き、本研究の目的である地方創生戦略における成果指標の提案に資するため、公共コミュニケーション学会において情報収集を行うとともに、研究の進捗状況について発表し、研究者および実務家とのディスカッションにより知見を得た。 また、国内では、デジタルハリウッド大学及び広告代理店であるアサツーディ・ケイにおいて広報に係る専門家や自治体職員等との議論を行うとともに、中央政府・自治体職員、さらに民間コンサルタント等により組織される行政経営フォーラムに参加し、政府の地方創生戦略の現状及び課題についての意見交換を行い、成果指標の考え方への知見を得た。 あわせて、地方創生に係る地方自治体及び地域における非営利団体の現状を確認するため、北海道苫小牧市、愛媛県西予市、佐賀県佐賀市、沖縄県南城市を訪問し、行政広報や議会広報のあり方、地域観光への取り組み、地域におけるイノベーションの可能性、子育て支援等の福祉施策と地方創生の関係などについて調査を行った。 海外での事例調査としてドイツ・ミュンヘン市を訪問し、在住者へのインタビューを実施し、バイエルン州やミュンヘン市への愛着と行動について確認を行った。 さらに、全国的なWebアンケートを実施し、現在、地方創生戦略における成果指標案として検討している「修正地域参画総量指標」(mGAP)について、F.ライクヘルドが提起し、河井が修正した「修正NPS」と地域における参画行動やイノベーションの関係について確認を行った。本アンケートからは、地域への参加意欲がイノベーションに係る「学ぶ意欲」や「多様性の尊重」と明確な相関があることが確認できるなど、河井が提起する地方創生の成果指標である、mGAP(修正地域参画総量指標)の意義の一端が確認できたと考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
成果指標としての「修正地域参画総量指標」(mGAP)について、積極的な評価となる調査ができていることから、おおむね順調に進展していると考える。 今後、必ずしも、当初の研究計画通りに進められるかは未定だが、基本的な方向性としては十分に実施できると考える。
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今後の研究の推進方策 |
2018年度・2019年度に行ったWebアンケートをさらに分析するとともに。より多くの事例及び知見を獲得するため、国内及び海外での自治体訪問を行う。 また、関連学会での発表及びディスカッションによる学問的提起に向けた推進を行っていく。 これらの成果から、現在検討中の「修正地域参画総量指標」(mGAP)のフィージビリティについて明らかにしていくこととしたい。
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