第一に占領期日本で撮影された写真を複写収集したことである。米国各地に所在するパーソナル写真のコレクションを調査した。35の学術・研究機関を訪問し、156 のコレクションを実見した。その過程で得られた米国の写真資料事情についても報告を行なってきた。第二に占領期にアメリカ人が東京で撮影した写真全体のアウトラインを描出したことである。それまで公式写真を中心に形成されてきた占領期日本のイメージに対し、資料範囲を広げ、新たなイメージを付け加えることとなっていること。第三にこうした資料を社会的に発信するために、写真展を企画し、図録を制作するなどして、成果の社会的な還元を積極的に行なってきたことである。
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