研究課題/領域番号 |
18K12003
|
研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
北村 順生 立命館大学, 映像学部, 准教授 (20334641)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 映像アーカイブ / 活用 / 教育 / 実践 / ワークショップ |
研究実績の概要 |
本年度においては、研究2年目にあたり、全体的に3つの研究内容に関して、準備的な調査と作業をさらに進めていった。 まず、第一点目の教育現場における映像アーカイブの認知や利用実態、意向等に関する調査については、新潟県内および関西地域を中心とした主な映像アーカイブの設立状況や関連する活動の状況に関して、基礎的データの収集を行うと同時に、教育を中心とした積極的な活用を試行している事例についてのフィールド調査を行った。 第二点目の教育現場における映像アーカイブを活用した授業やワークショップ実践に関しては、教育におけるICT活用に関する理論調査を進めるとともに、今後のワークショップ実践に関する予備的調査を実施した。 第三点目のワークショップ・デザインのプログラム・モデルの検討については、過去のワークショップ実践に関する文献調査、および研究会等を通じて映像アーカイブや類似した映像資料を活用した授業実践についての研究を進めた。デジタル映像アーカイブの本格的な活用はまだ進んではいないものの、デジタル教科書や電子教材の広がりの中で、本研究の類似の活用事例が広がりつつあることが確認された。 なお、年度末より拡大した新型コロナウィルス感染症の影響により、全国的に教育現場におけるオンライン教育が急激に進展することになった。こうした教育現場の環境の激変により、デジタル映像アーカイブの活用を対象とした本研究をめぐる研究環境も大幅に変容することとなった。このため、新しい教育現場の状況に対応した形で、今後の本研究の研究計画を見直しを行うこととした。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究に関する理論研究や文献研究は一定程度進捗しているものの、関係者の異動などにより、ワークショップなどの実践研究の実施において十分に進められていない。また、新型コロナウィルス感染症の拡大による教育環境の劇的な変容により、本研究の研究計画の見直しを必要とされるため。
|
今後の研究の推進方策 |
新潟および関西地域におけるデジタル映像アーカイブの実態については、対象となる映像アーカイブを運営する団体や組織に関してさらに調査を進める。また、教育現場におけるデジタル映像アーカイブの認知や利用の実態、意向等に関する調査についても、学校関係者を対象に進めていく。 教育現場における映像アーカイブ活用の実践に関しては、引き続き新潟県内における実践研究を進める。あわせて、関西地域での実践の可能性についても検討する。 ワークショップ・プログラム・モデルの検討については、デジタル教科書や電子教材に関する事例研究を進め、パイロット的なモデルの開発を進めていく。 また、新型コロナウィルス感染症の拡大にともなうオンライン授業の全面的な展開に対応して、デジタル映像アーカイブのより積極的な活用に向けた方向性を探るとともに、そこで生じることが想定される課題の抽出を行っていく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
研究相手先の状況の変化と新型コロナウィルス感染症拡大等の理由により、ワークショップ実践が実施できなかったため、関連する執行額が少なくなった。次年度においては、あらためて研究計画を練り直し、対応したワークショップ実践を進めていく計画である。
|