時間予測が報酬刺激処理とそれに基づく学習行動の基盤となることを示した本研究の成果は、基礎から応用に広がる意義をもつ。はじめに、基礎的な観点から、学習行動における時間的近接性のみを重視する従来の考えに対して、本研究は行動‐結果間の時間情報がより積極的に利用されていることを示し、学習行動における新たな心理学的モデルを提案した。次に、本研究で明らかにした時間予測と学習の関連性の知見は、インタフェースデザインなどに応用展開することで、学習を促進する情報呈示方法・デバイスの開発等につなげることができる。応用展開のための基礎的知見とモデルを提案したことは、社会的貢献につながる本研究成果である。
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