脳震盪は,CTやMRIの画像診断では明確な異常を認めず,問診以外に有効な診察方法がないため見過ごされてしまうが,短期間に再度同様な受傷をすると脳震盪では済まず,重症化するセカンドインパクトが大きな社会問題になっている. 繰り返し弱衝撃に対する細胞耐性評価は国外でもほとんど例がなく,国内では全く報告がない.従って繰り返し脳震盪における診断や治療が難しく,重症化メカニズムの解明が急務である.そもそも,脳震盪の発症メカニズム自体が未だ解明されていないため,弱衝撃における神経細胞の耐性評価は最重要課題である.
|