本研究において、エタノール注入法を基盤として遺伝子を搭載した複雑な脂質・炭酸カルシウムナノ粒子を簡便に調製する方法を確立した。エタノール注入法はマイクロ流体工学との相性が良く、マイクロ流体デバイスにより小さなナノ粒子を再現良く調製することができる。本研究でも、マイクロ流体デバイスにより70 nmと小さな脂質・炭酸カルシウムナノ粒子を調製できた。マイクロ流体は連結によるスケールアップが容易であり、本研究の成果は将来的なGMP基準での大量生産における基礎的情報として非常に有益である。また、がん治療法やワクチンなどの開発プラットフォームとして活用が期待される。
|