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2019 年度 実施状況報告書

教師なしディープラーニングによるCT画像の骨病変検出システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K12095
研究機関東京大学

研究代表者

花岡 昇平  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80631382)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード医用画像処理 / 骨転移 / X線CT
研究実績の概要

前年度までに作成した、脊柱の前回画像・今回画像の3D自動位置合わせ(レジストレーション)およびサブトラクション画像作成システムを、臨床環境を模した読影実験にて実証した。筑波大学附属病院放射線科の骨転移CT症例20症例を用いて、2名の放射線科診断専門医が骨転移の存在の確信度を入力し、figure of merit (FOM)を基準として、サブトラクション画像の有り無しで読影結果のROC解析およびFOM算出を行った。結果、サブトラクション画像の存在によりFOMは0.849から0.902に上昇し、特に椎弓部の転移に限ると0.75から0.92に上昇が見られた。これにより、提案手法の臨床的有用性が明らかとなった。これらの成果はEuropean Journal of Radiology誌に採択された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

提案手法による位置合わせ後の時間差分については、臨床条件下での読影実験が終了し、論文として発表することができた。一方、深層学習を使ったより高度な骨転移強調画像の作成ソフトウェアについては、前年度ですでに開発に成功しているが、また臨床画像での応用可能性を実験的に確かめられていない。この点は今後の課題といえる。

今後の研究の推進方策

今後は、すでに開発した深層学習を用いた骨転移強調画像の作成手法を多数の臨床症例に適用し、その疑似臨床条件下での有効性を示したいと考えている。また、現在の手法では脊柱骨と骨盤骨に限定されているものを、体幹部の骨全体に拡張したいと考えている。さらには、同様の手法で骨以外の臓器への応用も視野に入れて研究を進める予定である。

次年度使用額が生じた理由

特に新型コロナウィルス流行の関係で学会などの開催見送りなどが相次ぎ、旅費が大幅に余る結果となった。今後も同様の傾向は続くと見られる。
次年度使用額は、深層学習を使った研究遂行のために必須であるワークステーション・サーバー類や、読影実験に必要である高解像度の医用液晶ディスプレイなどの購入費に充てるほか、骨転移領域の正解入力などの労務への謝金として充てる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Clinical usefulness of temporal subtraction CT in detecting vertebral bone metastases2019

    • 著者名/発表者名
      Hoshiai Sodai、Masumoto Tomohiko、Hanaoka Shouhei、Nomura Yukihiro、Mori Kensaku、Hara Tadashi、Saida Tsukasa、Okamoto Yoshikazu、Minami Manabu
    • 雑誌名

      European Journal of Radiology

      巻: 118 ページ: 175~180

    • DOI

      10.1016/j.ejrad.2019.07.024

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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