本研究では、前回CTから今回CTのボクセル値を各ボクセルで推定し、さらにその推定誤差も出力するプログラムを、深層学習を用いて作成した。これら推定値および推定誤差を用いて、各ボクセルで今回CTにおけるzscoreを算出し、これを異常度としてCT画像に重畳表示することにより、異常検出・強調表示を行った。このシステムを、臨床環境を模した読影実験にて実証した。11名の放射線科医(専門医6名、後期研修医5名)で80の症例を用いた読影実験が行われ、提案する時間差分CTを用いた場合の receiver operating characteristic (ROC) curveの改善が確認された。
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