研究課題/領域番号 |
18K12105
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研究機関 | 広島工業大学 |
研究代表者 |
山田 憲嗣 広島工業大学, 工学部, 教授 (70364114)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | ナノ / フォトニクス / DNA |
研究実績の概要 |
フォトニックDNAナノマシーンを利用した超低侵襲ドラッグサージェリーシステムの試作を行い,システムの特性や性能を評価する基盤技術の確立を目指している. 研究代表者らは,学術研究助成基金(平成24年度~平成26年度)基盤研究C「フォトニクスDNAナノマシーンによる低侵襲ドラッグサージェリーシステム 」において,システムの基盤技術となるフォトニックDNAナノマシーンの設計及び具現化を行い,DNAナノマシーンのリポソームへの実装方法の確立を目指した.フォトニックDNAナノマシーンは,DNA光ピンセット構造体をベースとし,分子センサ機構と光出力機構を付加した系をもつ.光制御可能なDNAピンセットの相補鎖部分に検出分子による阻害機構を付加し,分子センサとしての機能をもつことが特徴である.またピンセットの開閉状態により,光機能性分子からのエネルギー移動を制御し光信号を出力することが可能であることを確認した. フォトニックDNAナノマシーンを患部へ的確に噴霧するため,フォトニックDNAナノマシーンのリポソームへの実装方法の確立を目指したが,温度や湿度など環境条件が変化するなどしたため,リポソームの状態が不安定で実装に至ることが困難であった.近年,田中貴金属工業などリポソームの量産体制が確立し,安定したリポソームの委託生産が可能となってきた.ここでは,フォトニックDNAナノマシーンをリポソームに内包する設計を行い,量産型リポソームの利用を検討し,試作検討を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
フォトニックDNAナノマシーン含有リポソームの設計・試作において、試作を繰り返しており、最適設計を見いだせていない
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今後の研究の推進方策 |
フォトニックDNAナノマシーン含有リポソームを設計・試作を行い、最適なパターンのもととなる基板のパターンを設計し,フォトニックDNAナノマシーンが含有できるスペースの形や大きさなどを検討する.パターンのアスペクト比が大きいことが予測できることから,シリコーンゴムを精度良く抜く手法についても確立する必要があるため,油相以外の方法の検討を行う.
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次年度使用額が生じた理由 |
試作システムを作成する際の人件費がかからなかっため、次年度の実験補助で使用する。
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