研究課題
本研究計画による関節動態手法は,人工関節と生体関節を対象として次のような特徴を有している.解像度による階層的イメージマッチングを行うことにより計算時間を短縮する.解析対象に任意のウインドウ概念を用いることにより骨や補綴器具のオーバーラップを防ぎ,解析対象個体や骨切り等の介入後の部分を限定し解析が可能である.さらに,撮影環境による全体的な輝度のムラを無視でき,特に生体骨を対象として各画素のシミュレーションにおいて画像相関においてマッチングすることにより,画像ピクセルサイズ等に影響を受けず高精度の解析を可能とする.これらの概念に忠実・詳細にプログラミングすることにより整形外科領域における画像診断や術後評価において十分とされる回転並進精度のそれぞれ0.2度0.2mmを実現している.特に,令和2年度においては,個別解析評価手法として,寛骨臼形成不全に対する骨切り術への適応としての,骨切り後の骨切片の移動量の同定や介入前後における股関節アライメントおよび動態の変化を評価する解析手法を実証した.さらに,本動態解析技術による介入前後の評価手法の提案として,その3次元的な測長機能を応用した人工股関節置換術後のライナーネック間のインピンジ解析や前十字靭帯再建術における前十字靭帯緊張解析などを検証した.肩関節においても,肩板損傷に対する再建術前後における動的運動リズムの変化などの評価手法に関して提案・検討を行った.
すべて 2020
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件)
Biotribology
巻: 23 ページ: 100137-100137
10.1016/j.biotri.2020.100137
Jornal of Orthopaedics
巻: 21 ページ: 370-374
10.1016/j.jor.2020.08.0002
臨床バイオメカニクス
巻: 41 ページ: 65-72
巻: 41 ページ: 85-91
Jornal of Orthopaedics Surgery
巻: 28(3) ページ: 230949902098177
10.1177/2309499020981779