• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実績報告書

マルチモダリティ生体信号計測によるてんかん発作自動検出および重症度評価技術の確立

研究課題

研究課題/領域番号 18K12141
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

宮島 美穂  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (70616177)

研究分担者 藤原 幸一  名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (10642514)
山川 俊貴  熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 准教授 (60510419)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード心拍変動 / ウェアラブルデバイス / てんかん発作検知
研究実績の概要

本年度は、てんかん患者のマルチモダリティデータ収集を継続して発作検知アルゴリズムおよび計測システムを最適化し、発作検知システムの試作と精度検証を行う予定であった。しかしCOVID-19感染拡大により、①代表者の施設における研究活動全般、特に患者接触を伴う研究活動の制限、②テレワークシフトによる研究支援員の活動制限、③一般入院診療制限による、研究被験者候補者の減少、④他施設訪問の制限に伴う他施設データ収集の制限 等、予測不可能であった事態が生じた。このため、システム試作と精度検証は困難となった。従って研究計画を変更し、既存の学習用/検証用データを豊富に所持している心拍データに基づく発作検出アルゴリズムの精度を高める取り組みを重点的に行った。
まず、66名のてんかん患者における85回分の多様な型の発作と、221時間分の発作間欠期データを用いて、機械学習の手法であるautoencoderによって発作間欠期と発作時を識別するアルゴリズムを構築した。識別性能は、受信者動作特性曲線における曲線下面積(AUC、1に近いほど高性能)において0.92と良好であった。また、学習データと異なる対象者のデータに対してアルゴリズムを適用し、アルゴリズムの汎用性を検証するとともに、脳内のてんかん性放電を鋭敏に検出する頭蓋内脳波計測中の患者の心拍データに対してアルゴリズムを適用し結果を精査した。また機械学習手法の最適化や発作型ごとの性能検証を行い、焦点性てんかんの二次性全般化発作に対して多変量統計的プロセス管理に基づくアルゴリズムを適用した場合、最適条件ではAUC=1を達成した。
全期間を通じて、心拍データのみを用いて、比較的軽い発作も含め高性能で発作検知が可能なアルゴリズムを構築できた。今後、本アルゴリズムを代表者らの有するシステムプラットフォームに実装し、プロトタイプ構築および精度検証を目指したい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] AUTOENCODER NEURAL NETWORK ALGORITHM FOR EPILEPTIC SEIZURE DETECTION BASED ON HEART RATE VARIABILITY ANALYSIS2021

    • 著者名/発表者名
      M. MIYAJIMA, A. GODA, M. SERINO, Y. SUZUKI, F. SAKANE, K. FUJIWARA, T. YAMAKAWA, Y. WATANABE, S. HASHIMOTO, M. INAJI, K. JIN, N. NAKASATO, Y. SAWAI, T. HOSHIDA, T. MAEHARA, M. KANO, H. TAKAHASHI
    • 学会等名
      20th WPA World Congress of Psychiatry
    • 国際学会
  • [学会発表] 心拍変動に基づくてんかん発作検出アルゴリズムの汎用性の検証2021

    • 著者名/発表者名
      芹野真郷, 関沢拓海, 合田飛, 宮島美穂, 藤原幸一, 加納学, 稲次基希, 前原健寿, 高橋英彦
    • 学会等名
      第8回全国てんかんセンター協議会学総会

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi