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2020 年度 実施状況報告書

生活環境内日用品をワンドラッグで把持可能な介護支援ロボット操作用インタフェース

研究課題

研究課題/領域番号 18K12151
研究機関広島市立大学

研究代表者

岩城 敏  広島市立大学, 情報科学研究科, 教授 (00453209)

研究分担者 池田 徹志  広島市立大学, 情報科学研究科, 講師 (50397618)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードロボット教示 / インタフェース / レーザポインタ / 物体把持 / レーザセンサ / グリッパ / パンチルトアクチュエータ
研究実績の概要

パンチルトアクチュエータ上に搭載されたTOF(Time-of-flight)型レーザセンサをマウスで操作することで実物体上のレーザスポット3次元座標値を高精度に取得するシステム(実世界クリッカー)を活用して、物体表面上の把持部位をユーザがレーザ光線の一筆書きでなぞる,つまり「ワンドラッグ」するだけで,ロボットグリッパの位置と姿勢を直感的に教示可能な方式研究を継続している.今年度は主に、この方式のユーザビリティを評価するための実験を行い投稿論文にまとめる活動を行った。具体的には最初に予備実験として,システム開発者単独により,身の回りの12種類の日用品(コーヒーカップ、けん玉、ペットボトル、トイレットペーパー、縫いぐるみ、プラスチック皿、スポンジ、ガムテープ、メジャー、ラップ容器、食品袋、ゲームコントローラ)を対象にして試行的な教示・把持実験を行い、ゲームコントローラ以外の全ての物体の把持教示に成功したので、提案手法の基本的有効性を確認できた。次に,この予備実験結果を基に上記の12種類から代表的な6つの物体を選択し,8人の被検者による教示時間評価実験を行ったところ、おおむね20秒程度の教示時間で、70%以上の把持成功率を実証した。
これと並行して、実世界クリッカーのパンチルトアクチュエータへのレーザセンサ筐体取り付け誤差の発生に起因する測定精度劣化の問題を検討した。具体的には、この取り付け誤差が測定精度に与える影響を考察するとともに,この影響を軽減するために機械学習によるキャリブレーション方法を開発した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初計画では2020年度前半に評価実験の論文を投稿予定であったが、コロナの影響で複数被検者による実験が予定通り進まずに遅れてしまった。しかし評価実験の範囲を少し限定することで何とか2020年度末で投稿まですることができた。さらには、予定していた国際会議が中止となり断念せざるを得ない状況となった。一方、実験中断中は下記のような関連研究テーマの検討を進めた。
1.実世界クリッカーの計測精度向上のためのキャリブレーション方式
2.実世界クリッカーのビーコンビームを用いた移動ロボット自己位置姿勢推定

今後の研究の推進方策

コロナの影響による研究進捗の遅れに対応するために、2021年度後半投稿した査読中論文をパブリッシュまでフォローすると共に、2021年度後半実施されると見込まれる国際会議での発表を行い、本科研テーマの成果発表に注力する。
同時に、上記1,2の研究テーマを推進する。

次年度使用額が生じた理由

2020年度はコロナの影響により研究成果報告スケジュールが遅れてしまったため、2021年度に投稿論文フォロー、国内会議発表、国際会議発表、展示会出展等を行う。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2020 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Evaluation of robots that signals a pedestrian using face orientation based on analysis of velocity vector fluctuation in moving trajectories2020

    • 著者名/発表者名
      Yamashita Shohei、Kurihara Tomohiro、Ikeda Tetsushi、Shinozawa Kazuhiko、Iwaki Satoshi
    • 雑誌名

      Advanced Robotics

      巻: 34 ページ: 1309~1323

    • DOI

      10.1080/01691864.2020.1811763

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] 物体形状のグループ化に基づくレーザ光ドラッグ手法を用いた物体把持ロボット指示法2020

    • 著者名/発表者名
      新谷・桃ノ介、岩城敏、池田徹志、福井裕太
    • 学会等名
      ロボティクス・メカトロニクス 講演会 2020 in Kanazawa
  • [備考] 広島市立大学 ロボティクス研究室 岩城の研究業績

    • URL

      http://rsw.office.hiroshima-cu.ac.jp/Profiles/9/0000838/profile.html

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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