研究課題/領域番号 |
18K12160
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
渡邊 さつき 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (30796016)
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研究分担者 |
田中 雄一 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10547029)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | てんかん発作 / 発作検知 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、動画像を用いたてんかん発作検知・記録・アラートシステムの実現である。リアルタイムにてんかん発作を検知するアルゴリズムを構築し、同時に、動画像からてんかん発作と判定された部分を自動的に切り出し保存することで、医師の診断の支援や、介護者の負担軽減を図るシステムを実現する。本年度の研究成果に関する概略は以下の通りである。 1)強直間代発作の検知アルゴリズムの構築:解析対象とする長時間ビデオ脳波検査データについては、本年度は37人分のデータを取得した。それぞれのビデオ脳波データを分析し、発作の種類や開始時間などを特定し、昨年度に改良した間代相検知アルゴリズムを用いて、強直間代発作の検出率を算出した。また、発作の誤検出に関して、ビデオ画像を用いながらその原因の分析を行った。 2)モバイルデバイスを用いた発作検知・アラートシステム:本研究では、医療機関だけでなく自宅や入所施設などでも利用できるシステムを目指している。県内企業に依頼し、発作検知デバイスの試作品を製作した。その後、試作品の動作確認を行い、問題点についての検討を行った。今後はその結果を元に、実用化に向けたデバイスの改良や、デバイスの小型化を試みる予定である。 3)研究成果の発表 第52回日本てんかん学会学術集会記念シンポジウムにおいて、成果1)について発表した。(渡邊さつき;発作を捉えて臨床に生かす~てんかん発作検知研究~)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
解析対象データの取得が順調に進んでいる。また、発作検知デバイスの試作を行った
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今後の研究の推進方策 |
解析対象データを更に集積し、発作検出精度や検知タイミングなどについて検討する。また、スマートフォンを用いた発作検知システムの構築およびキャリブレーションを行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた国際学会への参加を取り止めたため。次年度は新型コロナウイルス感染の状況を考慮しつつ国際学会参加について検討する。
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