研究課題/領域番号 |
18K12168
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
岡山 久代 筑波大学, 医学医療系, 教授 (90335050)
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研究分担者 |
松崎 一葉 筑波大学, 医学医療系, 教授 (10229453)
川野 亜津子 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10550733) [辞退]
金澤 悠喜 筑波大学, 医学医療系, 助教 (80812833) [辞退]
青木 真希子 神奈川工科大学, 看護学部, 助教 (80589052)
内藤 紀代子 びわこ学院大学, 教育福祉学部, 教授 (30433238)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 成人女性 / 性ホルモン / 認知機能 / 近赤外分光法(NIRS) / 脳血流 |
研究実績の概要 |
成人女性では性周期に伴う判断力や記憶力といった認知機能の低下が認められ、性ホルモンによる影響が報告されている。 当初、本課題では、成人女性の認知機能の変化を、近赤外分光法(near-infrared spectroscopy: NIRS)と、NIRSよりも簡便性が高く、脳血流情報のみを測定できる非接触脳血流計測用カメラ装置(Panasonic社製, V3-Next:特許第6264629号)にて評価し、臨床応用の可能性について検証することを目的としていた。しかし、本課題の測定準備(測定装置の信頼性と妥当性の検討、測定方法の検討、認知課題の選定、縦断的測定のプロトコル作成の準備)の段階で、非接触型カメラを用いた測定方法の弱点が示された。また、この弱点をカバーするための技術開発には多大な時間が必要になることが明らかとなり、開発企業と協議し、カメラの開発継続と新規データ収集は実施しないこととした。このため昨年度末に本課題の目的を、NIRSを用いて成人女性の性周期に伴う認知機能の変化を測定し、月経前症候群との関連や既存の主観的評価方法との関連を分析し、NIRSを用いた女性の認知機能評価の妥当性について検討することへ変更した。 今年度は、非接触型カメラにて測定した既存のデータと、NIRSにて測定したデータを比較し、両者の特徴を分析した。またNIRSを用いた本調査について研究倫理審査を申請し、承認後にデータ収集を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題が採択される前年から企業との共同研究にて非接触型カメラの開発とパイロットスタディを進めてきた。現在は非接触型カメラの開発と新規データ収集はストップしているが、これまで蓄積してきたデータがあるため、これらとNRISで測定したデータを比較し、両者の特徴を分析することが出来た。 また、NIRSを用いた本調査の倫理審査を申請し、承認が得られたと同時にデータ収集を開始することができた。予定していたデータ収集は、3月末にほぼ完了できた。
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今後の研究の推進方策 |
本調査で予定していたデータ収集がほぼ完了ため、次年度は分析を進める。関連学会での成果報告と論文作成を行う。また、この研究の残された課題と発展性・継続性を分析し、今後の方向性を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
3月に開催される予定であった国際学会が延期となり、出張が取り消しとなった。 繰り越した旅費分は、次年度に開催される学会出張の費用にする予定である。
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