研究課題/領域番号 |
18K12212
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01030:宗教学関連
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研究機関 | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
研究代表者 |
丸山 大介 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 人文社会科学群, 准教授 (60749026)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | スーフィズム / タリーカ / 神秘主義 / 聖者崇敬 / スーダン / エジプト |
研究成果の概要 |
本研究では、スーフィズム(イスラーム神秘主義)に基づく思想と実践が現代のタリーカ(スーフィー教団)においていかに保たれているのか、またスーフィズムとタリーカが現代社会においていかなる意義と役割を有しているのかについて、より一般化された枠組みの中で理解するための基盤を構築しようと試みた。とりわけ、タリーカについて、スーフィズムの知識や実践を再生産する場として概念的に捉える研究に着目する必要性を示し、スーフィズムに関する思想や実践が人々のコミュニティへの参加と協働を通じて生起する場としてタリーカを捉え直す視点を提示した。
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自由記述の分野 |
イスラーム研究
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は、スーフィズム(イスラーム神秘主義)をその思想面に限らず、タリーカ(スーフィー教団)の諸活動に着目することによって、社会や政治との関わりという視座から理解しようと試みた点である。とりわけ、個人の救済と社会の変容とを同時に実現しようとするスーフィズムの現代的様相の一端を明らかにした点が重要である。また、スーフィズムが寛容・共生・互恵といった理念の形成に果たす役割を考察しただけでなく、対抗勢力との関係における排他的なスーフィズム像も分析している。社会・政治状況によって寛容と排他の間で揺れ動くスーフィズム像を明らかにしたという点で、スーフィズム=寛容という図式を相対化する意義も持つ。
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