研究課題/領域番号 |
18K12216
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研究機関 | 広島市立大学 |
研究代表者 |
斎藤 祥平 広島市立大学, 国際学部, 講師 (10801714)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 亡命ロシア人 / ユーラシア主義 / 満洲国 / 広域的ネットワーク |
研究実績の概要 |
本年度は原稿の執筆と学会での研究報告を行った。原稿の執筆については、二本の原稿を執筆した(外国語、日本語、ともに刊行予定)。学会での研究報告は国際学会で外国語で行った。
刊行予定の外国語の論考は、アジア・ロシア関係を題材としたドイツの研究者よる編著の一部を担当したものである。具体的には、この外国語による論考では、現在の中国東北部や周辺地域における亡命ロシア人の動態を、ユーラシア主義や関連する思想潮流に注目しながら論じた。それに対し、日本語による論考は、ロシアとヨーロッパの関係を思想的観点から概観したもので、前者と性質が異なるが、本研究が扱う亡命ロシア人の広域的ネットワークやその思想的広がりを再確認することができた。
なお、学会報告は、具体的にはアメリカ合衆国デンバーで開催されたThe Association for Asian Studies 2019 Annual Conference にてEurasianism Exploited: Japanese Legitimation of "Manchukuo" and Russian Resistanceと題した研究報告を行った。亡命ロシア人や彼らの思想が日本や東アジアの歴史との交錯した際の意義について考察したほか、多くの研究者と交流する機会を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
原稿の執筆や国際学会における研究報告、研究ネットワークの形成などの点において、一定の成果があったため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は史料のさらなる調査のため、海外出張を行う。また、次年度の研究の総括に向けた準備を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
旅費、人件費・謝金が当初の想定を下回ったため。これらは次年度に予定している資料調査・海外出張に活用したい。
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