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2019 年度 実施状況報告書

シャーマン・リーの基礎研究:アメリカのアジア美術受容史における位置づけ

研究課題

研究課題/領域番号 18K12265
研究機関岡山大学

研究代表者

五十嵐 潤美  岡山大学, 全学教育・学生支援機構, 講師 (90711622)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードシャーマン・リー / マーガレット・ミード / GHQ / SCAP / デトロイト美術館
研究実績の概要

まず、シャーマン・リーとマーガレット・ミードの交流について探索した。リーはデトロイト美術館勤務時代に展覧会に関連することでミードと手紙による論争をしたと回想していることから、デトロイト美術館のアーカイブでその記録を探した。その結果、ミードと関わる展覧会の概要、開催期間などが判明した。これは日本では全く資料がなく、どのような展覧会なのかも不明だったため、大きな収穫である。またデトロイト美術館勤務中と日本へ渡る直前直後のリーの様子が分かる資料が多数見つかった。しかし、残念ながら、リーとミードの間で交わされた書簡そのものを発見することはできなかった。リーは通常、簡単な書簡もすべてコピーを残しているにも関わらず、その時期の書簡類がいっさい見当たらないことから、何らかの事情で記録がファイルごと消失・紛失したものと思われる。デトロイト美術館では、継続して資料の整理を行い、発見した際には連絡をくれると協力を申し出てくれた。
続いて、去年一部調査を始めていた国立国会図書館所蔵のGHQ/SCAP文書を更に調査した。東京出張の時間を節約するため、マイクロフィッシュを一部複写依頼し、高性能のフィルムスキャナーで読み取り、電子化することにした。フィルムスキャナーはマイクロフィッシュの読み取りに対応していないため、最初はうまくいかなかったが、設定の工夫で何とか拡大して読める精度で読み取れることができるようになった。現在、電子化の作業を進めながら、できたものから調査を進めている途中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

デトロイト美術館で目的の資料が失われていることが判明したため、周辺の関連資料から失われた資料を再構築しなければならなくなった。

今後の研究の推進方策

デトロイト美術館と連絡を取り合うとともに、クリーブランド美術館、シアトル美術館などのアーカイブも探索し、目的の資料を再構築する。
また、書簡は相手も保存している可能性があるため、マーガレット・ミードの遺品や書類を保管しているアメリカの議会図書館などでも調査をしたい。
GHQ/SCAP文書については、マイクロフィッシュを電子化しながら引き続き調査をしていく。

次年度使用額が生じた理由

東京にある資料を調査する予定であったが、出張して調査するのではなく、資料の複写を依頼して入手し、出張することなく調査することができたため。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 大学生のための国際教養2020

    • 著者名/発表者名
      日本国際教養学会
    • 総ページ数
      95
    • 出版者
      成美堂

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公開日: 2021-01-27  

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