研究課題/領域番号 |
18K12319
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 専修大学 (2020-2022) 金沢大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
ハーン小路 恭子 専修大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (30733563)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | アメリカ文学 / アメリカ文化 / 危機 / 情動 / アフリカ系アメリカ文化 / 南部文学 / エコクリティシズム |
研究成果の概要 |
本研究課題は、アメリカ文学作品、および映像作品や音楽といった文化的なテクストの諸形式が、いかにさまざまな政治的、社会的、文化的な危機や日常的な生きづらさの感覚と結びついているかを検討し、主として20世紀半ばから21世紀の現在に至るまで、文化的なテクストが形式上の刷新や実験、新たな主題群の導入を通してその時代の危機に応答してきたことを検証した。研究成果は単著『アメリカン・クライシス 危機の時代の物語のかたち』(松柏社)として2023年3月に刊行された。
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自由記述の分野 |
アメリカ文学・アメリカ文化研究
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題の学術的、および社会的な意義は、文学作品や映画、ミュージックビデオなどの特定の物語形式が時代によって異なることを、単なる流行として捉えるのではなく、それぞれの時代が経験してきた社会的な危機の感覚と結びつけて捉えた点である。これにより、文化的なテクストの生成を社会とはある種切り離された芸術上の試みとしてではなく、時代時代の社会的、政治的、文化的大状況にコミットして、そのなかで生み出されるものとして提示することができた。研究対象そのものはアメリカの文化であるが、他分野の研究者や一般読者に対しても、文化の諸形式と社会的な出来事を相互関連性において捉える視点を提供することができた。
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