研究課題
若手研究
東京方言では、助詞、語順、韻律などの手段により情報構造を表しているが、それぞれどのように使い分けられているのかを明らかにした (Nakagawa, 2020)。東北方言は格や情報構造をほとんど明示しない言語だが、助詞の代わりに構文を変えることで、文中のどの部分が前提でどの部分が断定なのかを示していることが明らかになった (中川, 2020)。また、鳩間方言、うちなーぐちなどのデータベースを公開し、青森県野辺地方言と南琉球八重山語白保方言の音韻の一端について明らかにした。
言語学
日琉語族の情報構造表現の変異を記述することにより、同じ語族の中でどのような表現の可能性があるのか、ある類型論的特徴(e.g., 助詞の頻度が低い)が情報構造の表現を制約する可能性を明らかにした。また、消滅の危機にある言語の大規模なデータベースを作成して公開することで、継承話者の学習に役立つ、フィールドワークに行かなくても研究できるデータを広く一般に提供した。