外来語は、明治には気取った感じを与えていたが、大正になって普通の日常語となったと言われている。しかし、大正期は15年と短くほとんど注目されてこなかったため、その使用実態については研究の余地が多分にある。特に、若年層の用いる外来語についての研究はこれまでなかった。本研究によって大正期に少女向けに用いられていた外来語、少女自身が用いていた外来語を明らかにすることができた。さらに、これまでに構築してきた大正期の『中央公論』『婦人公論』の外来語のデータベースと比較することで、年代や性別に関わらない外来語の使用実態を見ることができるようになった。
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