本研究は、室町時代語資料としての抄物を研究したものである。特に、室町時代の『周易』(易経)注釈書である、桃源瑞仙『百衲襖』を取り上げ、その翻刻を、一部未翻刻ながら、全巻にわたって終えた。翻刻データは、研究代表者の所属する研究会内で共有し、修正をおこなってから、公開する予定である。 また、本資料の翻刻途中に得られた問題点について、2018-2021年度に論文等として発表した。 本資料を正確に翻刻するためには他の抄物全般の知識も必要であることから、社寺・大学の所蔵する抄物を調査した。2021年度に仁和寺・京都大学において集中的に調査をおこなうことができた(この点については今後研究を公刊予定である)。
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