本研究は、日本語母語話者が外国人と話す際に分かりやすく伝えるための調整コミュニケーションについて、依頼や勧誘といったコミュニケーション機能ごとに、相互行為の在り様を解明することを当初の目的としていた。しかし、コロナ禍の影響により、対面での会話データを収集できる見通しが立たなくなったため、研究計画を変更し、オンライン環境での会話を分析することとした。本研究では、外国人接触場面での調整コミュニケーションを実践的に学ぶ場として、オンライン日本語会話セッションを企画・実施した。また、留学生を支援するチューター育成の観点から、調整コミュニケーション能力の向上が有用なスキルとなることを提言としてまとめた。
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