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2018 年度 実施状況報告書

海外日本語補習授業校におけるリテラシー能力強化をめざす新たな日本語教育プログラム

研究課題

研究課題/領域番号 18K12423
研究機関お茶の水女子大学

研究代表者

加納 なおみ  お茶の水女子大学, グローバルリーダーシップ研究所, 講師 (20726880)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード補習授業校 / トランス・ランゲージング / 多言語話者 / リテラシー教育 / 日本語教育プログラム
研究実績の概要

30年度は、研究協力校として予定されていた補習授業校(以下、補習校)の組織変更を受けて、新たに研究協力校を募る必要が生じた。幸い、ニューヨーク市及び近隣地域の補習校の協力を得られることが確定し、協力校における教育理念・目標・活用可能なリソース、学習者のニーズなどの検討を開始した。
また、30年度は8月以降、当該地域において「トランス・ランゲージング教授法」について補習校の先生方を対象としたレクチャーとワークショップを通算4回(ニューヨーク州ニューヨーク市内2回(うち1回は北米日本語教師会年次研究会の基調講演)、ニュージャージー州プリンストン、ペンシルベニア州フィラデルフィア各1回)開催し、現地の先生方と直接意見交換することができた。
当該地域の補習校等教育施設では、生徒の大半を多言語話者が占めているケースが多く、彼らの自然な言語使用を反映し、学習者の言語能力を総合的に高めようとするトランス・ランゲージング教授法の活用に対し、潜在的なニーズがあることが確認された。つまり、各現場でも自然発生的にトランス・ランゲージングを指導に取り入れている先生方が少なくないこと、しかし、教材や資料などを含んだ情報提供や、体系的な指導法に関するトレーニングが不足していることなどが改めて判明した。
今後はこれらの課題の解決に資するよう、カリキュラムの策定と教授法の整備を目指し、研究協力校との連携をより深めていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

「研究実績の概要」でも述べたとおり、当初予定されていた研究協力校の組織変更により、30年度は、対象地域周辺において研究協力校を新たに探す段階に遡る必要が生じた。これにより、全体の計画に遅れが発生したが、結果的に、研究テーマに関心を持つ複数の補習校関係者と直接意見交換をすることができたことは大変有意義であった。また、30年11月には、多言語話者に日本語教育を行う、国内のインターナショナルスクールの先生方対象に実施した研修をを通じ、多くの示唆を得るとともに、補習校の現場に共通する課題を発見した。本研究を進めるにあたり必要な知見の蓄積を進めつつ、研究への協力体制の更なる整備に努めている。

今後の研究の推進方策

前述のとおり、生徒の大半を多言語話者が占めている北米の補習校では、彼らの自然な言語使用を反映し、学習者の言語能力を総合的に高めようとするトランス・ランゲージング教授法の活用に対し、潜在的なニーズがある。今後は、研究協力校への聞き取りをより充実させ、協力校における教育目標・活用可能なリソース、学習者のニーズなどを踏まえ、協力校の教育理念を具現化する日本語教育プログラムの整備を目指す。またカリキュラム試案に基づいた授業実践を試験的に開始し、具体的な課題とその解決方法を追求する。同時に、トランス・ランゲージング教授法についての指導もワークショップなどを通じて行う。

次年度使用額が生じた理由

研究協力校の変更に伴い、現地調査のタイミング及び、謝金が生じる作業開始時期に変更が生じたため。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [国際共同研究] プリンストン日本語学校/フィラデルフィア日本語補習授業校(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      プリンストン日本語学校/フィラデルフィア日本語補習授業校
  • [学会発表] トランス・ランゲージングとその実践2018

    • 著者名/発表者名
      加納なおみ
    • 学会等名
      北米日本語教師会(NECTJ)2018年度年次研究会
    • 招待講演

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公開日: 2019-12-27  

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