研究課題/領域番号 |
18K12425
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
服部 明子 三重大学, 教育学部, 准教授 (50609485)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 日本語教育 / 質的分析 / 日本語会話 / ビジネス関係者 |
研究実績の概要 |
本研究は、外国人ビジネス関係者および日系企業への就職を目指す留学生等を対象とした、日本語教育プログラムおよび教材開発を目指した基礎的研究を行うものである。研究目的は、在アジア日系企業(中国、台湾、ベトナム)の就業場面における日本語母語話者と非母語話者の共同理解構築の相互行為がいかに行われているかを複合的な研究方法を用いて明らかにすることである。研究課題は(1)自然会話を分析し、共同理解がいかに構築され、またされないのかを質的分析によって記述すること、(2)会話参加者の内省から共同構築の過程を探ることの2点である。2018年度は、実施計画に沿って研究を行い、(1)(2)の結果が得られた。 (1)発話思考法によるタブレッ ト端末で調査を行うため、2018年6月~7月計2回3時間の予備調査を実施した。しかし、予備調査の結果、タブレット端末による調査方法が適さないことが明らかになった。そのため、新たに研究方法および研究全体の枠組みに関して計画を立て直した。 (2)2018年7月にベトナム・ハノイ市で現地調査および調査依頼を行った。9月~12月には日本人とベトナム人の就業中の自然会話の録音・録画データ(約3時間分)を収集した。 以上に加え、一部データについては分析を進め、非公式な研究会で発表した。また、得られた研究成果については以下の通り発表した。 (3)「日台ビジネス関係者間の日本語会話における文化的情報差を埋める言語行為」口頭発表(2018/8/4)於日本語教育国際研究大会(ICJLE)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初は、ベトナム人と日本人ビジネス関係者が就労する複数の企業・機関で調査実施予定であったが、機密情報等の理由により、最終的に調査が実施できたのは1カ所のみであったため。なお、今後も調査依頼は継続するが、許諾が得られなかった場合は、収集できた1機関データの分析を行う。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度は、(1)就業場面の自然会話および内省報告のデータの質的分析を進める。(2)研究成果を関連学会などで発表し 、学術論文にまとめる。
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次年度使用額が生じた理由 |
調査実施に関する変更が生じ、それに伴い、新たに研究計画を修正する必要があったため。
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