• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実施状況報告書

母語話者と非母語話者による成員カテゴリーの交渉と社会的行為について

研究課題

研究課題/領域番号 18K12433
研究機関立教大学

研究代表者

嶋原 耕一  立教大学, 日本語教育センター, 教育講師 (00805187)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード会話分析 / 国際共修教育 / 日本語教育
研究実績の概要

2019年度は、前年度に収集したデータの文字化と分析を主に進めた。分析で特に注目しているのは、ディスカッション中の修復シークエンスである。日本人学生と留学生による国際共修教育の場面では、有している文化や知識をディスカッションにより交換しながら、共に学ぶことが期待されている。そのような学習場面では、文化的背景を共有していないことが、ある意味で期待されているといえる。研究者が現在注目しているのは、そのようなディスカッションにおいて、固有名詞の知識の有無が焦点化されるシークエンスである。つまり、ある固有名詞(地名や大学名など)を知っているかどうかが、グループ内で前景化する場面である。現在そのような場面において、日本人学生および留学生がどのような手続きを踏むのか、会話分析(Conversation Analysis)の方法に則り、分析を進めている。それについては、第2回会話分析研究会及び社会言語科学会第44回大会で、成果を発信することができた。
研究期間が残り2年あるので、今後は修復シークエンス以外でも「母語話者であること」「日本人であること」「留学生であること」などが志向されている連鎖を、分析対象に含めることができればと考えている。特に取り組みたいと考えているのは、「日本人は~」や「○○人は~」「日本では~」という質問から始められるシークエンスである。相手のカテゴリーを規定しながら産出される質問が、ディスカッションに何をもたらすのか、分析を進めていきたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

1年目のデータ収集が想定以上に早く完了したこともあり、当初の予定以上に分析に時間をかけることができており、順調に研究を進められている。

今後の研究の推進方策

3年目となる2020年度は、引き続き分析を進めながら国内外の学会で成果発表をしたいと考えている。ただ新型コロナウィルスによる世界的な混乱により、学会発表のめどはたっていない。学会発表が難しければ論文投稿を目指し、分析及び執筆を進めていきたいと思う。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 2019

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 修復シークエンスにおいてトラブルソースを常識的知識として扱うことの分析ー日本人学生と留学生によるグループディスカッションデータを対象としてー2020

    • 著者名/発表者名
      嶋原耕一
    • 学会等名
      第44回社会言語科学会研究大会
  • [学会発表] グループディスカッションにおける第三者の修復シークエンスの参加2019

    • 著者名/発表者名
      嶋原耕一
    • 学会等名
      第2回会話分析研究発表会

URL: 

公開日: 2021-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi