研究実績の概要 |
本研究は小学生から中学生の語彙サイズの実態と,その伸長の過程を明らかにするものである。計画上の最終年度であった2020年度は新型コロナ感染拡大の影響を受けて,1年間研究期間を延長した。2021年度も新型コロナの影響で思うように研究活動が進められなかったことは事実であるが,研究実施計画書に則って主に以下の調査研究を実施した。 小学生用テストの試行テスト実施:県内の公立小学校に協力をいただき566名の小学生を対象に最終試行テストを行いテスト項目を分析を通して最終確認を行った。さらに,その中で継続的に語彙サイズテストを受講していただいた小学生の語彙サイズの縦断的な伸長についてまとめた研究論文「Longitudinal Vocabulary Size Growth of Japanese Elementary School Students」が,東北英語教育学会研究紀要第42号に掲載された。 中学生テストの試行テストを実施:弘前大学教育学部附属中学校に協力いただき429名の中学生を対象に最終試行テストを行いテスト項目を分析を通して最終確認を行った。また,中学生の語彙サイズの縦断的測定結果をまとめた論文「Longitudinal measurement of the vocabulary size of Japanese junior high school students: developing a vocabulary size test for beginner learners.」が国際誌「Vocabulary Learning and Instruction, 10(1)」に掲載された。 4年間のまとめとして開発した「小・中学生用の語彙サイズテスト」をより多くの児童生徒,教員,研究者に活用してもらうために,外部企業に依頼しアプリケーション化しインターネット上で無料公開している。
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