研究課題/領域番号 |
18K12446
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研究機関 | 東京藝術大学 |
研究代表者 |
牛山 さおり 東京藝術大学, 音楽学部, 講師 (40649589)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 器楽レッスン / ドイツ語 / 外国語教育 / 会話分析 |
研究実績の概要 |
2019年度には、収録した音声データの文字化作業と分析に着手した。本研究で対象とする学生は、レッスンが不規則であるなど、データの収集が必ずしも可能ではないという特殊性を考慮する必要がある。そこで研究に協力を頂いているドイツ留学中の大学院生に音声データを送ってもらい、共有するという方向性で研究を進めていった。その結果、上記のデータに加え、その後、2020年2月までに50を超す音声データを集めることが出来た。
転記作業に関しては、IDS(ドイツ語研究所、所在地:マンハイム)のサポートを得ることが出来た。国内では、日本語を母語とするドイツ語学習者とドイツ語母語話者間の会話分析を行なう坂本真一氏(旧所属:南山大学外国語学部、現所属:立教大学外国語教育研究センター)に、研究に関する有益な助言を頂いた。2020年2月には、会話分析に関するWorkshopも開催し、GAT2についての知識をより深める機会に恵まれた。さらにドイツ語でのレッスンデータに併せて、日本語でのレッスンデータも入手できたため、こちらも文字化を随時進めている。
2020年4月には、音声データの一部が、IDSのFOLKコーパス(教育と研究を目的とした大規模ドイツ語コーパス)として公開された。ドイツ語を話す日本人とドイツ語を母語とする教授の器楽レッスンという特殊性の高い会話であり、楽器演奏を媒体とするコミュニケーションを含むことが、FOLKに追加・公開された理由となっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルスの影響により、2020年1月以降の出張および学会発表がすべて取りやめになったため、予定を変更せざるを得なくなっている。
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今後の研究の推進方策 |
上記に示した通り、2020年4月時点で今後の予定がいくつか変更せざるを得なくなった。 少なくとも海外への出張、学会・会議への参加が不可能となったため、ここまでの結果を報告する機会がほぼなくなった。そのため研究の1年延長を真摯に検討している。
まず国内で出来ることを優先して進めることは出来るので、文字化したデータの分析を進めると共に、論文の執筆へとまとめていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
出張が取りやめになったため、次年度に繰り越す
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備考 |
FOLK (Forschungs- u. Lehrkorpus fuer gesprochenes Deutsch)の一部として公開された
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