研究課題/領域番号 |
18K12447
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
天野 修一 広島大学, 外国語教育研究センター, 講師 (70734177)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 英語音声 / リズム / 指標 / 英語学習者 |
研究実績の概要 |
申請時にも書いた通り、初年度は従来のリズム指標の整理と批判的検討から始めることを予定していた。この検討が必要だと考えた理由は,もともとは各々の言語のリズムの基盤となっている等時的に繰り返される単位の類型を主として発展してきた言語リズムの研究が,いかなる経緯で現在のようなリズム指標の開発に結びついたのかについて,1940年代頃からの言語リズムの類型研究の変遷を時系列にレビューして整理するところまでは終えているが,この時点ではあくまでも第一言語(L1)の研究であったものが,その後いかにして第二言語(L2)の研究に結びついていったのかという部分の整理は手付かずの状態にあったためである。一年目は未発表ではあるがこの整理作業を慎重に行った。また、分析作業をより精緻なものにするため、複数の学会が主催したワークショップや研究会に参加して、情報の収集と新しい技術、ソフトウェアについて学ぶように努めた。さらに、本研究終了時を見すえて、複数の学会での講演にも参加し、本研究の成果をどのようにアピールするかを考察した。しかしながら、一年目は静岡大学から広島大学への異動と重なってしまったことから、新しい担当授業への対応に多くの時間が必要となってしまったことで、本研究については文献研究が中心となり、予定していた具体的な調査作業を進行することができなかったため、申請時にすでに用意していた以外の新たな音声データの獲得が進んでおらず、その作業が必要であるかどうかも含めて再度時間をかけて検討することが必要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
一年目は広島大学への異動と重なってしまったことから,文献研究が中心となり、予定していた具体的な調査作業を進行することができなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は昨年できなかった音声分析とその準備のために必要な設備を整える。具体的には、音声分析ツールを制御し、測定を行うためのノート型パソコンとヘッドフォンの準備である。また昨年行った先行研究の批判的検討を踏まえながら、本研究で詳細に検討すべきリズム指標を、根拠をもって決定できるように取り組む。この作業を終えたら、音声データの実測を行う。遅れを取り戻すため、本科研研究に時間を割くよう心がける。場合によっては遂行年数を延長することも視野に入れる必要があるかもしれない。
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次年度使用額が生じた理由 |
一年目は静岡大学から広島大学への異動と重なってしまったことから、新しい担当授業への対応に多くの時間が必要となってしまったことで、本研究については文献研究が中心となり、予定していた具体的な調査作業のいくつかを進行することができなかったため、次年度使用額が生じた。次年度経費と合わせ、主として音声分析設備の整備と旅費に使用する。
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