Reading の授業で GR の読書とディクテーションのタスクの両方を行う予定だったが,英検5級から3級レベルの学生にとって両方のタスクを行うことは彼らのキャパシティを超えたため,Reading の授業ではGR の読書のみに絞らざるをえなかった。学生は,週一回の授業中 (100分) にGR の読書サイトにアクセスしてGR を読んだ。「読んだ量」は,A4 で「10枚~15枚/週」。Reading Ⅰ(前期)・Ⅱ(後期)を通じて,A4 で平均約250枚の英文を読んだ。理解度テストの全体の正解率の平均は約70%だった。「書かれた感想」から「喜怒哀楽」を感じながら読んでいることがわかった。投稿された感想は,サイト内で受講者同士が読み合いコメントし合うことを通して,物語に対する理解を深めた。一方,開発したディクテーションのアプリは, TOEIC の英文の約82%をカバーし,英語の話し言葉の 84%,書き言葉の77%をカバーする高頻度「1000語」で書かれた例文を約500個用意し,穴埋め問題を作成した。毎週,授業外と授業中に150 ~ 170近い例文をディクテーションした。一つの例文をディクテーションし終えると瞬時に自動採点され,間違った単語がフィードバックされる。例文の「穴」を正しく埋められたかどうかのフィードバックを通して,自分が有する言語知識を吟味し見直す効果を狙った。さらに,同じ例文において「穴」が占める割合を 20% → 40% → 60% → 80%と多くしていき,学期を通じて最低4回は同じ例文を聞き書きとった。学期末に行った全例文を対象にしたディクテーションの試験 (一つの例文につき穴が占める割合は80%)の正解率の平均は約60% だった このTOEIC 対策の授業で,ディクテーションとGR の読書の両方を行う予定だったが,英検5級から3級レベルの学生にとって両方のタスクを行うことは彼らのキャパシティを超えていたため,ディクテーションのタスクのみに絞らざるをえなかった。
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