本研究は,GR の読書を「意味」だけに焦点化するのではなく,「気づき仮説 (Schmidt & Frota, 1986)」に基づいて,「形式」への「意識高揚」を図りながらGR の読書を実践するために「デイクテーション」のアプリを開発した。このアプリを通じてどのようなタスクを体験させることができたかを報告する。一方,GR の読書において学習者に「形式」に注意を向けさせる前に,まず学習者が「意味」だけに焦点化して読み始め,読書を継続するには,中学校で学習する高頻度「1000語」に関する言語知識にある程度「習熟」していることが前提条件として必要であることを述べた。
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