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2022 年度 実施状況報告書

英文読解における心的表象構築と変化:情報想起が記憶の強化と忘却に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 18K12463
研究機関東京経済大学

研究代表者

中川 知佳子  東京経済大学, 全学共通教育センター, 准教授 (70580869)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワード第二言語 / 読解 / 再生課題 / 因果ネットワーク / 強化 / 抑制
研究実績の概要

これまでの第二言語読解研究において次の3点が明らかになっている: (a) 熟達度の高い読み手ほど、文脈全体を包括する状況モデルを構築する、(b) 情報間の因果関係が再生に影響を及ぼす、(c) 符号化時に構築された心的表象に基づく記憶が強化され、再生や再認時に誤記憶が生じる。
しかし、これまでの研究で使用した再生課題,再認課題などのオフライン課題では、「強化」「活性化」された情報のみを心的表象として扱っており、実際には心的表象の構築に関与していても課題によって「抑制」「忘却」された情報について検証することが出来なかった。そこで、本研究では、(1) 再生課題による情報の「強化・活性化」(retrieval-induced facilitation)と「忘却・抑制」(retrieval-induced forgetting)を調査し、(2) 情報の再生が心的表象の構築と経時的変化に与える影響を検証した。また、その分析の観点として因果ネットワーク分析を用い、再生課題を行った場合の記憶と、再生課題を行わなかった場合の記憶の変化を検証した。
日本人EFL学習者(大学生)を対象とし、再生課題(直後再生課題・遅延再生課題)を実施した。協力者は2条件群に分けられ、一方は直後再生課題を実施した後に遅延再生課題に取り組んだ。もう一方は、直後再生課題を実施せずに文章を繰り返し読み、その後、遅延再生課題に取り組んだ。英文「Money to Burn」の因果ネットワークは(Ushiro, Shimizu, Kai, Nakagawa, et al., 2009)の結果を用いた。直後再生課題を実施した群と、直後再生課題を実施しなかった群によって再生されるアイデアユニット(IU)の割合を比較を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

データ収集を終え、データを分析している段階である。

今後の研究の推進方策

2023年度が最終年度にあたるため、データ分析を終えその結果を公開する予定である。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍において当初計画していた海外学会等への参加を見合わせたため。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 図書 (1件)

  • [図書] Grammar Launch 4th edition2023

    • 著者名/発表者名
      Manabu Yoshihara, Chikako Nakagawa, Gregory Ashley
    • 総ページ数
      140
    • 出版者
      金星堂
    • ISBN
      9784764741126

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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