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2020 年度 実施状況報告書

英語学習者のスピーキング能力向上に関する研究:認知的負荷軽減の方略

研究課題

研究課題/領域番号 18K12464
研究機関早稲田大学

研究代表者

浅利 庸子  早稲田大学, 商学学術院, 専任講師 (70631331)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード定型表現 / スピーキング指導 / 流暢さ
研究実績の概要

令和元年度の研究から定型表現を使うことで英語非母語話者は流暢でかつ正確に話すことができることが分かった。これをもって英語学習者は定型表現、とりわけdiscourse deviceとfluency device、の知識を身に付ける必要があると結論付けた。令和二年度は学習者が明示的指導を受けることによってどの程度定型表現を習得することができるかを調べることを予定していた。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響で当初予定していた通りの実験を実施することができなくなった。急遽オンラインでもデータが収集できるように研究デザインを修正し令和二年度後半にそのデザインの下でパイロットスタディを行った。そのパイロットスタディの研究方法と結果は以下の通りである。
9名の英語学習者を対象に定型表現に対する明示的なフィードバックや指導を与えることで学習者は定型表現のタイプと量を増やすことができるかを調べた。学習者はまず300語程度の英文を読み、内容を2分間以内で要約した。そのあと学習者に対してフィードバックを与えた。また、定型表現をどのように使用すればより流暢にかつわかりやすく要約することができるかの指導を行った。これを全部で6回行った。第1回目から3回目までのデータからは、学習者はいつも同じ限られた定型表現を使用していることが分かった。しかし明示的な指導とフィードバックを繰り返し与えることで、4回目以降の要約はより多くの種類の定型表現が含まれていた。今後はどの定型表現が習得しやすく、どの定型表現が習得しにくいかを特定するためにより多くのデータを集める必要がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

今年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、研究のデザインの修正が必要となり、研究のスタートが遅れてしまった。また必要なデータ数を確保することができなかった。令和ニ年度にデータ収集は終わっている予定であったが、令和三年度も引き続きデータを集める予定である。

今後の研究の推進方策

令和三年度(4年目)は、パイロットスタディの研究デザインをもとに様々なレベルの英語学習者を対象に定型表現の指導を行い、指導がどの程度定型表現の定着に結び付くか調査する。具体的には:4月-8月:実験実施。9-10月:データ分析。11月―3月:論文執筆及び学会発表。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、予定していた研究発表がいくつかキャンセルされたため、学会参加費及び旅費などの支出の必要がなくなった。また研究のデザインの修正が必要となり、研究のスタートが遅れてしまったため、謝金など研究のためにかかる支出の必要もなくなった。令和2年度に予定してた金額は今年度使用予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 日本人英語学習者のFS使用頻度・タイプとスピーキング評価の関係について2020

    • 著者名/発表者名
      浅利庸子
    • 学会等名
      田辺英語教育学研究会
  • [学会発表] EFL Learners' Use of Formulaic Sequences and Perceived Oral Proficiency2020

    • 著者名/発表者名
      Yoko Asari
    • 学会等名
      The 18th Asia TEFL International Conference
    • 国際学会

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公開日: 2021-12-27  

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