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2019 年度 実施状況報告書

中国語の段階別読み物(GR)の分析

研究課題

研究課題/領域番号 18K12467
研究機関早稲田大学

研究代表者

石井 友美  早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 講師(任期付) (60802072)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード中国語GR / 多読活動 / 語彙 / 文法 / 適切性
研究実績の概要

2019年度は中国語学習者に適した読み物、graded readers(以下これをGRとする)の制作とGRと中国語母国語話者用の幼児書、児童書を用いた多読活動を行い、より効果的な読み物の分析を行った。この学習者の多読活動の実践は当初の計画にはなかったが、2018年度のGRの使用単語と使用文法を分析する際行ったテストで学習者の短期間の使用ではGRの効果が測れないと判断し、2019年4月から2020年1月の長期休暇を除いた8か月の活動を行った。またこの活動ではGRを使用しただけではなく、中国語母語話者用の絵本を用いて学習者にどのような影響を与えるのか考察を行った。以下、今年度のGR制作と多読活動の結果を報告する。
まずGRの制作について報告していく。2019年度はGRの筋書となる物語を探した。物語は著作権が発生しないものを4本選出した。また既存の物語だけではなく、自身が創作した物語を1本用意した。現在はこの5つの物語を指定された語彙と文法を用いて、中国語に訳している。完成した作品はインターネットで公開もしくは出版を考えている。
次に多動活動の結果について報告していく。8カ月の多読活動を行った結果、多読に参加した学習者は多読を行う前よりも文法、語彙、読解のすべてにおいて能力の上昇が見られた。特に注目すべき点は当該学習者の中国語能力よりも易しいGRや絵本を多く読んだ学習者の能力の伸びが大きかったことである。この結果は第18回中国語教育学会(zoom学会)において報告を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2019年度の当初の計画ではGRの制作を終える予定であったが、GRが学習者のレベルに適し、能力向上に繋がるかどうかは長期的な使用を実践する必要があると判断し、今年度は学習者の多読活動の実践を行ったため、計画に遅れが生じた。この活動により学習者の能力向上に繋がる読み物は学習者のレベルよりも易しい内容であるということがわかった。2020年はこれを踏まえて、学習者のレベルに適し、尚且つ能力向上に繋がるGRの制作が可能になった。

今後の研究の推進方策

2018年度に定めた語彙、文法の使用リスト、2019年度に行った多読活動の実践からわかった中国語初級学習者の適した文長、ページ数を元にGR制作に入っていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

2019年度の当初の計画ではGR制作に入る予定であったが、学習者の長期的な多読活動からGRの学習者の適切性を検討する必要があり、GR制作が次年度の2020年度に延びた。それによりイラストレーターや中国語ネイティブチェック、被験者テストなどの謝金が必要なくなった。2020年度は本格的にGR制作に入るため、2019年度の前述した謝金などの予算を2020年度に充てる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 大学における中国語多読の実践 -8か月の多読活動を通して2020

    • 著者名/発表者名
      石井友美
    • 学会等名
      中国語教育学会第18回全国大会

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公開日: 2021-01-27  

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