研究課題/領域番号 |
18K12509
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研究機関 | 公益財団法人政治経済研究所 |
研究代表者 |
植野 真澄 公益財団法人政治経済研究所, その他部局等, 研究員 (50446275)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 軍隊 / 復員 / 戦後 / 援護 / 制度史 / 旧軍人団体 / 軍人恩給 / 国家補償 |
研究実績の概要 |
本年度は元軍人軍属短期在職者協力協会の資料について旧蔵者によりデータ化されている簿冊目録の作成ならびにデータ群の目録の作成を行い、由来不明のものについては公刊物との照合作業を行った。加えて同会刊行の『「戦友会」調査報告書』ならびに『陸軍部隊文字符検索資料』の内容の精査作業を行った。前者については戦友会研究会ホームページにてその一部が公開されているが、そのデータとの照合も併せて行っている。これらの作業については引き続き次年度も継続して行う予定である。 また、その他に旧軍人の復員制度に関する資料の所在調査を四国地方の公文書館を中心に行い、関連資料の収集を行った。また戦後の旧軍人と軍属の援護制度に関わりの深い動員学徒の援護制度の拡充に尽力した当時の政治家の旧蔵資料の調査も行った。この点については次年度も引き続き調査を行う予定であり、個人資料であるため今後の活用方法についても所蔵者と相談しながら進めることとしたい。 これらの収集資料については、旧軍人だけでなく民間人の空襲被災者援護の資料も同時期の関連分野の資料として収集を行ったため、先行研究の整理とともに研究成果の発表を行った。但し、戦後の旧軍人の復員制度に関する行政文書はいずれの公文書館においても個人情報を含む資料が多く、事前審査のための閲覧手続きに時間を要するため、本年度は主に所蔵資料の目録調査と今後の調査計画についての調査を各地で行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者の転居に伴う研究環境の再整備のため、資料整理の予定がやや遅れている。 また、新型コロナの影響で、予定していた公文書館での関連資料所在調査ならびに収集が一部実施できなかったため、これまでに収集した資料整理と目録の作成作業を行った。
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今後の研究の推進方策 |
今後は資料整理の取りまとめと公開に向けた作業を実施する予定である。また、昨年度中に収集した四国地方の公文書館所蔵の旧軍人の復員・援護制度に関する資料目録の作成を行い、それに基づいた研究成果発表に向けた準備を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度は研究代表者の転居に伴う研究環境整備のため上半期中の調査出張が予定通り行えなかったことと、年度末の新型コロナ感染対策の影響で予定していた調査が実施できなかったことから、予算の一部を次年度に繰り越すこととなった。そのためその点については次年度以降の調査出張の日程を増やす等の形で対応予定である。
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