研究課題/領域番号 |
18K12512
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 高野山大学 |
研究代表者 |
坂口 太郎 高野山大学, 文学部, 准教授 (50724142)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 鎌倉後期 / 公武政権 / 後宇多院 / 後醍醐天皇 / 「吉田定房奏状」 / 保寿院流金玉方高野伝 / 『保寿院流血脈私』 / 『西南院文書』 |
研究成果の概要 |
本研究では、真言密教の寺院に伝来した聖教を通して、鎌倉後期(1260年代~1330年代)の公武権力をめぐる政治史を再考した。とくに、密教聖教から発掘した新事実に基づいて、鎌倉後期の通史叙述を刷新するとともに、後醍醐天皇の討幕運動を諫めたことで有名な「吉田定房奏状」の成立背景について解明した。さらに、高野山に伝来した密教聖教・古文書の調査にも取り組み、『別尊要記』第4帖(金剛三昧院蔵)、『西南院文書』第1巻~第6巻、『保寿院流血脈私』(ともに西南院蔵)などの全文を紹介した。あわせて、高野山一心院と公武権力の密接な関係を指摘した。
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自由記述の分野 |
日本中世史
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
未翻刻史料が多い鎌倉後期(1260年代~1330年代)は、前後の時代に比べて具体的なイメージを描きにくく、公武権力をめぐる政治過程にいたっては、いまなお戦前の研究に依拠せざるをえない面が大きい。その意味で、本研究が政治過程の叙述に際して、学界未活用の史料群というべき密教聖教に目を配って新知見を得たことは、十分な新規性と独自性を備えるものである。また、高野山の子院(金剛三昧院・西南院)に伝来した密教聖教・古文書は、これまで十分な調査がなされていなかっただけに、本研究の過程で重要な価値を帯びる史料を紹介したことは、学界のみならず社会に対して、高野山伝来史料の持つ意義を改めて再認識させたといえよう。
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