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2021 年度 実績報告書

ガンダーラ浮彫画像帯の考古学的検討にもとづく仏教文化の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K12553
研究機関京都大学

研究代表者

内記 理  京都大学, 文学研究科, 助教 (90726233)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードガンダーラ / タキシラ / インド / 仏教 / 東西交渉史 / 玄奘 / 舎利容器 / 唐宋
研究実績の概要

2021年度においては、コロナが依然として猛威を振るっていたため、研究調査活動をおこなうことができなかった。もし海外調査が可能となった場合にはパキスタンへ渡航し、現地で調査することを計画していたが、結局その機会は得られなかった。また、2020年から2021年に延期となっていた国際南アジア考古学・美術史学会(7月、スペイン・バルセロナ開催)と、国際仏教学会(8月、韓国・ソウル開催)についても、開催されるならば出席し、英語による口頭発表をおこなう予定であったが、こちらも再度、2022年に延期された。それ以外にも、12月に招聘されていたドイツ・ヴュルツブルクでの国際ワークショップも延期となり、海外で議論する機会はことごとく失われた。このように、国内外問わず移動することが困難な中にあって、本年度は昨年度に引き続き、これまでに集めた調査データを整理し、それらに基づいた研究の推進をおこなった。まず、これまで整理した資料のうち、パキスタンのタレリ遺跡出土資料を分析し、ガンダーラにおける同寺院址の位置づけについて検討した。その内容は、ハーバード大学における講演会(オンライン)で口頭発表した。また、同じくパキスタンのラニガト遺跡出土資料を分析し、仏像の出現時期について検討した。こちらは、京都大学人文科学研究所で開催された研究会において口頭発表した。さらに、2019年度におこなったパキスタン現地渡航を踏まえ、中国の仏教僧玄奘が訪れた時代のタキシラの位置についての再検討をおこなった。従来の通説とは異なる仮説を提示する内容となっており、オリエント学会で口頭発表した上で、同会の学術誌『オリエント』に投稿し、掲載された。また、仏教文化がガンダーラからタリム盆地へ、どのような歴史的背景のもとに伝播したかを検討し、さらに、中国において仏教文化がどのように展開したかについても検討した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 4件)

  • [雑誌論文] 玄奘が見たタキシラの都城と仏塔2021

    • 著者名/発表者名
      内記理
    • 雑誌名

      オリエント

      巻: 64-2 ページ: 217、232

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 仏像の出現時期について2022

    • 著者名/発表者名
      内記理
    • 学会等名
      「「見えるもの」や「見えないもの」に関わる東アジアの文物や芸術についての学際的な研究」研究班
    • 招待講演
  • [学会発表] Buddhist Monastic Site of Thareli in the Gandhara Region and its Sculptures2021

    • 著者名/発表者名
      Satoshi Naiki
    • 学会等名
      CAMLab Online Seminar by "Digital Gandhara" project, Harvard University
    • 招待講演
  • [学会発表] 3世紀頃の西域-『魏略』西戎伝に記された世界-2021

    • 著者名/発表者名
      内記理
    • 学会等名
      「3世紀東アジアの研究班」研究会
    • 招待講演
  • [学会発表] 『大唐西域記』記載のタクシャシラの仏塔についての再検討2021

    • 著者名/発表者名
      内記理
    • 学会等名
      日本オリエント学会第63回年次大会
  • [学会発表] 旧羽田邸に伝来した 中国唐宋期の棺形容器について2021

    • 著者名/発表者名
      内記理
    • 学会等名
      第85回羽田記念館定例講演会
    • 招待講演

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公開日: 2022-12-28  

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