研究課題
グローバル化が深化するアフリカ都市・農村双方において、不動産開発や土地取得など、大規模な投資をともなう開発プロジェクトが増加している。本研究では、ザンビアにおける人口移動の動態や資本・情報のネットワークを明らかにすることを通じて、大規模投資が都市-農村関係に与える影響を考察することを目的としている。本研究は令和2年度に終了する予定であったが、新型コロナウィルスの影響を受け、令和2年度の研究を計画通りに実施することができなかったことから、研究期間を延長した。しかしながら、令和3年度も新型コロナウィルスの影響を受け、現地調査を実施することができなかった。そのため、当初計画していたような成果を挙げることが困難であった。このような状況のなか、令和3年度は、これまでに得られたデータの分析・公表や研究の社会還元に取り組んだ。また、近年人文・社会科学の分野で注目されている「モビリティ」や「モビリティ・キャピタル」概念に関する先行研究のレビューを行った。本研究は、プッシュ・プル理論や世帯モデルなどの従来の枠組みでは捉えきれない都市―農村間の人口やモノ・情報等の流動的な相互作用と、それらが様々なスケールの事象に影響を受けて変化していく様相をこれまでに明らかにしてきた。今年度のレビューにより、このような流動的な移動の諸相を「モビリティ・キャピタル」の視点から分析し直すという今後の研究展開につながるような着想が得られた。
すべて 2021
すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件) 図書 (1件)
‘African Potentials’ for Wildlife Conservation and Natural Resource Management: Against the Image of ‘Deficiency’ and Tyranny of ‘Fortress’
巻: - ページ: 243-265
巻: - ページ: 323-342
E-journal GEO
巻: 16 ページ: 327~344
10.4157/ejgeo.16.327