研究課題/領域番号 |
18K12590
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 明治大学 (2019-2021) 筑波大学 (2018) |
研究代表者 |
秋保 さやか 明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 研究推進員 (40797164)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 農民 / NGO / 支援 / 農村開発 / カンボジア / 参加型開発 / 国家 / 自律 |
研究成果の概要 |
本研究では、内戦後クメール人のNGOによって実施され、国内外から「成功例」と評される参加型農村開発プロジェクトにおいて、一部の農民らによるNGOへの抵抗・離脱が引き起こされた事例を取り上げた。そのプロジェクトの過程でNGOと農民が相互行為を通して関係性を再編するあり様を検討した結果、外来の参加型理念を受容した一部の農民がNGOからの自律を模索して抵抗・離脱に至った一方で、多くの農民は従来から支配的だったNGOとのパトロン・クライアント関係の継続を希求するといった多様な開発との向き合い方を生み出したことが明らかとなった。
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自由記述の分野 |
文化人類学(開発人類学)
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、開発支援の領域における支援者と被支援者の二者関係に着目して議論されることが多かった先行研究群に対し、開発以外の領域横断的な相互行為と「開発支援ならざるもの」も含みこんだ言説と実践が織りなす場として開発を捉え直した点において学術的意義があると言える。 また、80年代以降国際開発の領域において広く普及した参加型理念がいかに現地社会に受容され、意図せぬ結果を引き起こしたのかを詳らかにしたうえで、その要因を明らかにした点において社会的意義があると言える。
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