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2022 年度 研究成果報告書

苦悩に対処する社会装置としての儀礼に関する人類学的研究:エチオピアの事例から

研究課題

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研究課題/領域番号 18K12592
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分04030:文化人類学および民俗学関連
研究機関明治学院大学 (2020-2022)
東京外国語大学 (2018-2019)

研究代表者

松波 康男  明治学院大学, 社会学部, 准教授 (90811125)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード儀礼 / 参詣 / オロモ / エチオピア
研究成果の概要

本研究のおもな成果は以下2点である。1)2000年代後半エチオピアは経済成長を遂げたが、農村部では国内外の資本による土地収奪が急速に進み、そこに見られる異なる民族帰属をもつ人々の関係性も緊張化していた。このような社会状況で、当地で定期的に実施されている宗教儀礼が、コミュニティの成員同士のみならず、民族的他者同士のコミュニケーションの経路となっていることが明らかとなった。2)オロミア州東ショア地区で盛んにみられる、イスラームに由来するハドラ集会には多くのキリスト教徒が参加している。その儀礼参加者が実践する地域的な参詣儀礼で人々が経験するランドスケープの聖性、及びその構築性を明らかにした。

自由記述の分野

人類学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究はエチオピア農村社会にみられる儀礼の問題解決並びに治癒的側面に注目して、人々の苦悩への対処の実践のあり方を考察した。2000年代後半、エチオピアはアフリカ屈指の経済成長を遂げたが、この間、農村部では、国内外の資本による大規模な土地収奪と農業開発が急速に進んだ。また、2020年前後から政治的に大きな変化が生じたことで国内各地の情勢が不安定化し、民族間対立が激化するなどした。このような状況下で暮らす農村社会の人々にとって儀礼実践がどのような意味を持つのかをフィールドワークに基づき考察した。結果として儀礼実践が民族的他者同士のコミュニケーションの経路となっていることが明らかとなった。

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公開日: 2024-01-30  

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