研究課題/領域番号 |
18K12597
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山口 亮太 京都大学, アフリカ地域研究資料センター, 特任研究員 (80783422)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | アフリカ熱帯林 / 妖術 / 人-動物関係 / 保全プロジェクト / 開発 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、アフリカ熱帯林地域の二つの地域(コンゴ民主共和国:ルオー学術保護区周辺地域、カメルーン共和国:ンキ国立公園周辺地域)における妖術を媒介とした人間と動物の関係に着目して、地域住民と保全プロジェクトに関わる諸アクターの全体を対象とする分析の枠組みを構築することである。 初年度である平成30年度は、4月にカメルーン及びコンゴ民主の調査に関連した会議に出席し、情報交換を行った。5月から7月はこれまでに収集したデータの整理と資料収集を行った。8月~9月は、コンゴ民主共和国に渡航し、現地調査を実施した。調査内容は以下の通りである。1.ルオー学術保護区周辺地域において、ヒト―動物関係と妖術に関する情報を収集した。2.90年代半ばから00年代初頭にかけて争われた戦争後に、地域住民が地域の経済活動の活性化と発展を目指して組織した住民組織のメンバーらから活動についての聞き取りを行った。3.現地で活動するコンゴ森林生態研究所の職員から、保全と地域開発、住民組織メンバーらとの連携に関する聞き取りを行った。4.保護区外に居住する住民から、生業活動についてのインタビュー調査を行った。 学会・研究会発表として5月にアフリカ学会でポスター発表、3月に生態人類学会で口頭発表を行い、意見を交換した。コンゴでの研究については、所属するNPOのウェブサイトで連載エッセイを掲載し、一般に向けた情報発信を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成30年度は、現地調査により情報を蓄積できたことと、学会発表2件、エッセイ3本を公開し、情報発信をすることができた。また、コンゴでの調査についての論文を執筆中であり、研究は概ね順調に進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
順調に研究は進展しており、今後も引き続き計画通りに研究を進める予定である。平成31年度は、カメルーン、コンゴ民主に関する政治情勢などを見極めつつ、それぞれの国の調査者と連携を取りながら情報収集に努め、柔軟に渡航計画を変更しながら研究を行う。
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