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2022 年度 実施状況報告書

アフリカ熱帯林地域における妖術に着目した人間-動物関係と保全プロジェクト

研究課題

研究課題/領域番号 18K12597
研究機関椙山女学園大学

研究代表者

山口 亮太  椙山女学園大学, 人間関係学科, 研究員 (80783422)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワードアフリカ熱帯林 / 生業 / コンゴ民主共和国
研究実績の概要

22年度は、世界的な新型コロナウイルス禍による海外渡航規制も落ち着き、おそよ3年ぶりにコンゴ民主共和国に渡航することがかなった。現地滞在期間は3週間程度と短期であったが、調査を中断する直前の2019年に地域住民に対して依頼していた生活記録を回収すると共に、2022年度分の依頼をすることができた。回収した記録については、現在、情報の整理中である。また、現地で研究している日本人ボノボ研究チームと地域住民の有志による密猟対策プロジェクトの経過を視察した。対象地域を流れるコンゴ河の支流を利用した河川流通は、近年再興の兆しを見せている。しかし、それに伴って、下流の都市部から野生獣肉を買い付けに来る商人も見られるようになった。密猟対策プロジェクトでは、有志の地域住民が主体となって許可された狩猟法や場所、動物種などについて研修会を開き、注意喚起を行っている。それとともに、野生獣肉に代わる動物性タンパク源であり収入源ともなりうる家畜と家禽について、安定的な飼育法の確立を目指して飼育小屋の改良案や生育法の検討を行っている。
また、今年度はコンゴ民主共和国での調査対象であるボンガンドの生業と森への関わり方の変遷に関するレビュー論文を分担執筆した。本論文は既に受理済みであり、2023年度に出版される予定である。
カメルーンでの調査に関しては、2022年2月に出版した単著に関して、東京外国語大学現代アフリカ地域研究センター主催「ASCセミナー」の第68回で依頼を受けて発表した。
一般向けのアウトリーチ活動の一環として、コンゴでの調査にまつわるエッセイを寄稿した。内容は、フィールドワークにおける調査対象者と調査者である私の関係について考察したものである。また、カメルーンでの研究についての取材を受け、テレビ出演した(「科学から考える呪術・妖術・シャーマニズム」ガリレオX、BSフジ、2022/12/11、12/17放送)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ようやくコンゴ民主共和国での現地調査を実施できたものの、もう一つの調査対象地域であるカメルーン東南部では、時間の制限から調査を行えていないため。

今後の研究の推進方策

本研究課題は22年度で終了の予定であったが、カメルーンでの現地調査を実施できていないことから、延長の申請をおこなった。23年度は、コンゴでのデータのとりまとめを行うと共に、カメルーンでの現地調査も実施したい。

次年度使用額が生じた理由

カメルーン共和国での現地調査がかなわなかったため、次年度使用額が生じた。当該助成金は、23年度に実施するカメルーン東南部での現地調査の費用としてあてる予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 その他

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 妖術と共にあること―カメルーンの農耕民バクウェレの民族誌2022

    • 著者名/発表者名
      山口亮太
    • 学会等名
      東京外国語大学現代アフリカ地域研究センター主催『ASCセミナー』第68回
    • 招待講演
  • [備考] 「『ケンカ』しても良いかもしれない」「アフリック・ニュース」vol.211

    • URL

      https://afric-africa.org/essay/country/congo-essay/verbs-02/

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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