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2018 年度 実施状況報告書

アラブ世界の国際法受容に対しシリア・レバノン系知識人が果たした役割についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K12645
研究機関九州大学

研究代表者

沖 祐太郎  九州大学, 法学研究院, 講師 (90737579)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード国際法の受容 / シリア・レバノン / アラビア語国際法学 / 移民
研究実績の概要

本研究は、イスラーム世界における国際法受容過程の研究の一環として、国際法の主要概念のアラビア語への翻訳がどのように進められたのかを実証的に検討するものであり、特に焦点を当てるのは、1890年代から1920年代にかけて、シリア・レバノン系知識人によってアラビア語で著された国際法関連の諸著作である。本年度は(1)シリア人による国際法関連の著作の執筆状況の解明と(2)シリア人の著作群における主要概念の抽出・整理とをそれぞれ一定程度進めることが目的とされていた。 まず(1)については、エジプトで出版された書籍という限定付きではあるものの、一定程度の整理を行い、その成果を公表した。もっとも、あくまで「エジプト」、「書籍」という限定付きの成果であるため、今後一層の研究が必要である。(2)については、本研究が対象とする期間中である1900年に出版されたアミーン・アルスラーンの『諸国民の法と国際条約』という著作に対して検討を行っている。本書は、印刷が不鮮明な部分が多いため、その判読に時間を要している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

資料調査・収集のための海外渡航期間が十分に確保できなかったこと、そしてアミーン・アルスラーンの著作の判読の困難さにより若干の遅れとなっている。

今後の研究の推進方策

判読の困難さについては、カイロ大学文学部アラビア語講師のワリード・イブラヒーム博士の協力を得て進める体制を整えつつある。これによって、来年度以降は予定通りの進捗が可能になると考えられる。

次年度使用額が生じた理由

資料調査のための海外渡航が学内業務の都合上、本年度は一度しか実行できなかった。2019年度は、必要な資料を調査・取集するための渡航を少なくとも2回は行いたい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 19世紀のエジプトにおけるアラビア語国際法著作2019

    • 著者名/発表者名
      沖祐太郎
    • 雑誌名

      歴史と地理:世界史の研究

      巻: 258 ページ: 61-64

  • [学会発表] 『戦争法』(カイロ、1872年)アラビア語版のテキスト分析2018

    • 著者名/発表者名
      沖祐太郎
    • 学会等名
      日本中東学会
  • [図書] トルコ共和国 国民の創成とその変容2019

    • 著者名/発表者名
      小笠原 弘幸
    • 総ページ数
      324
    • 出版者
      九州大学出版会
    • ISBN
      978-4798502571

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公開日: 2019-12-27  

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