研究課題/領域番号 |
18K12713
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分06010:政治学関連
|
研究機関 | 武蔵野大学 |
研究代表者 |
深谷 健 武蔵野大学, 法学部, 教授 (50737294)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 再規制 / 市場の失敗 / 格差の拡大 / 選択の固定化 / 境界領域規制 |
研究成果の概要 |
本研究「市場から見る再規制国家の形成」では、これまで、(1)市場の自律化において、技術革新に伴う競争進展とあわせて、市場の失敗(独占)・格差拡大・選択の固定化といった副作用的な市場変化が生じていること、(2)中央政府の再規制の量的増加傾向・質的強化・手法の多様化といった知見のみならず、(3)境界領域の拡大に伴うコスト拡大や、行政・官民共同・民民(自主)規制といった3つの層いずれにおいても「規制形成が増加している」ことを確認した。成果公表についても、順次進めていく予定である。なお、本研究は、引き続き、「基盤研究C」と「国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))」に発展している。
|
自由記述の分野 |
行政学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
規制の再構築メカニズムは、キャプチャーなど政治的要因で説明されることが多いが、デジタル規制等の新しい市場課題に対応した規制や詳細化された規制の在り方は、市場構造の変化を前提としてこそ、はじめてその理解が可能となる。また、その再構築を担う政府内部の要因も考慮に値するであろう。本研究は、単純な統制機能を越えた規制現象に対して、多角的にその実証的根拠を提示する。そしてこのことは、規制制度設計に向けても示唆を持つ。経済権力を持つプラットフォーマーへの規制やロビイング規制など、市場領域に対する規制の再構築は、広く公共ガバナンスの現代的課題である。その基礎情報を提供することが本研究の社会的意義となる。
|